自分史
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数字の好きな子ども
『からくりサーカス』
数字を並べるのが好きな、口数の少ない子どもだった。人を笑わせることに命をかける人たちの漫画を読んで、笑わせるのはとても難しくて大事なことなんだと知った。
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仮面に会った日
『マスク』
家で観た古い映画で、おとなしい男が仮面ひとつで弾けるのに、声を出して笑った。自分の中にも、まだ外に出していない顔があると気づいた。
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帰り道の議論
『インセプション』
中学生のころ、友だちと劇場で観た。帰り道、最後の場面の受け取り方が割れて、駅に着くまで話し続けた。
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見栄を張っていた高校生
『彼氏彼女の事情』
成績のいい子の顔を崩せずにいた。完璧なふりをしていた二人が素顔を見せていくアニメを観て、仮面を外せる相手がいることの重さを知った。
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数学を選んだころ
『STEINS;GATE』
大学で数学を選んだ。一通のメールで筋道が変わる物語に夢中になり、情報の順番が意味を変えることを、数式でも考えてみたくなった。
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二つ目の顔
大学院のころ、気分転換にのぞいた大道芸の教室で、道化の師匠に出会った。平日と休日に、別の時間が流れはじめた。
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いま
平日は大学の助教として、特異学習理論の研究と授業。休日は街角の道化師。学生は、まだ休日の顔を知らない。



