わたしの6選

『NARUTO』は稽古の帰りに読み返した

中学のころ、試合で負けた日も稽古だけは休まなかったアカリ。その帰り道に何度も読み返したのが『NARUTO -ナルト-』でした。落ちこぼれと呼ばれても毎日やることをやる主人公の、どこが効いたのかを話します。

こんな人に
「向いてない」と言われて、それでも続けている人へ。72巻と聞いてひるむ人にも、読み方の入口を書きました。
ネタバレの範囲
ネタバレなし 第1巻の導入(ナルトが忍者学校の問題児で、火影になる夢を持っていること)まで。物語の展開や結末には触れません
話している人
アカリ × ハル
主張の種類: 事実 作中の観察 根拠のある推測 解釈 好み
目次 全7節・約5分
  1. 負けた日の帰り道
  2. 好きな理由1:最初は誰にも認められていない
  3. 好きな理由2:同じ練習を何回も描く
  4. 好きな理由3:怒る相手を選ぶ
  5. 私の見方:認めさせるのは毎日のほう
  6. 苦手そうな人への入口
  7. ほかの5本とのつながり

6選の三本目は『NARUTO -ナルト-』。中学のころ、一番読み返した漫画です。最初に言っとく。長い。でも途中で止めても大丈夫な読み方を、最後に書きます。

負けた日の帰り道

中学のとき、試合で負けた。けっこうはっきり負けた。帰りのバスで誰とも話したくなくて、稽古バッグを膝にのせて、かばんの底に入れてたコミックスを開いた。読み返したのは、主人公が周りから相手にされてない最初のほう。次の日、稽古に行った。行かない理由はいくらでもあったけど、行った。好み

少年ジャンプ公式サイトによると、『NARUTO-ナルト-』は岸本斉史さんの漫画で、連載開始は1999年43号。公式サイトのコミックス欄には72巻まで並んでいます。事実[1]

集英社の第1巻のページでは、紙版の発売日は2000年3月3日です。事実[2]

好きな理由1:最初は誰にも認められていない

NARUTOの公式サイトによれば、ナルトは忍者学校きっての超問題児。成績は落ちこぼれで、卒業できるかもあやしい。それでもナルトには夢があって、里の長である火影の名をついで、里で一番の忍者になりたい、とされています。事実[3]

これがいい。最初から才能を見せる主人公じゃない。周りの目は冷たいし、本人もふざけてごまかしてる。でも夢だけは大きい声で言う。私は、言ったことを本当にやるかどうかを見る。ナルトは言う。それから、やる。その順番が、何巻読んでも崩れない。解釈

あと、ナルトはいたずらばっかりしてる。最初はただのふざけた子に見える。でも読み進めると、あれは見てもらいたいっていう気持ちの出し方なんだと思えてくる。やり方は間違ってても、気持ちは本物。私も小学校のころ、言い方がきつくて誤解されたことが何回もあるから、ナルトのいたずらは笑えない。解釈

好きな理由2:同じ練習を何回も描く

この漫画は、うまくいかない練習を何コマも使って描く。失敗して、倒れて、また立つ。同じ動きを繰り返すコマが続くと、読んでるこっちも息が上がる気がする。ページのすみで小さく転んでるナルトを見ると、私の素振りの回数を思い出す。結果が出るコマより、その前のコマのほうが好き。好み

ハル

わかる。僕も、決まる瞬間より、その前で何回失敗したかを数えちゃう。好み

アカリ

ハルは一歩を「選ぶ」とこが好きでしょ。私は一歩目が「早い」とこが好き。ナルト、考える前に飛び出すから。解釈

ハル

たしかに。同じ場面でも、見てるところが違うね。

アカリ

でも、ハルの読み方も好き。一歩を選ぶ前の顔、ナルトにもちゃんとあるし。好み

好きな理由3:怒る相手を選ぶ

ナルトはすぐ怒る。でも、怒るのはだいたい自分がばかにされたときより、仲間がばかにされたとき。そこで一気に声が大きくなるコマがある。台詞の文字がでかくなって、背景が消える。ああいう怒り方は、私も覚えがある。自分のことなら我慢できるのに、人のことだと我慢できない。解釈

それに、ナルトは怒っても相手を見捨てない。怒鳴ったあとで、ちゃんと隣に立ってる。怒るのと見捨てないのが一緒にできる人を、私は信用する。解釈

ハル

アカリは、続けることを人に押しつけないよね。

アカリ

休む日は休んでいい。ナルトだって倒れてる日がある。続けるのと、休まないのは別。解釈

私の見方:認めさせるのは毎日のほう

「才能がないと言われた後の一歩」は、私の研究テーマのひとつ。ナルトを読むと、その一歩は派手な一回じゃなくて、地味な毎日のほうだってわかる。周りの見る目が少しずつ変わっていくのは、すごい技を見せたときより、やめなかった日が積み重なったとき。だから負けた日にこそ読み返してた。解釈

中学最後の試合の前の晩も、最初のほうを読み返した。勝ったかどうかは、ここでは言わない。でも次の日も、稽古に行った。それは毎回、自分で決めてきたこと。好み

苦手そうな人への入口

72巻と聞いて引いた人は、まず最初の数巻、仲間がそろって最初の任務に出るくらいまで読んでみて。そこで主人公のうるささが合わなかったら、無理しなくていい。合ったら、あとは自分のペースで。稽古みたいに毎日一巻ずつでもいいし、休みの日にまとめてでもいい。

アニメから入るのもあり。声がつくと、ナルトのうるささがむしろ元気に聞こえる日もある。それと、作中の食事の場面を見ると、稽古の帰りに大盛りを頼みたくなる。これは注意点。

ほかの5本とのつながり

落ちこぼれから始まる話は、高校で読んだ『僕のヒーローアカデミア』にもつながってる。ナルトは周りに認めさせる話で、ヒロアカは持ってない側から一歩目を出す話。どっちも、最初の評価で終わらない。それと、修行の場面が好きになったのはこの漫画から。『鬼滅の刃』で同じところを何度も読むのは、たぶんナルトのせい。好み

いまも、試合の日はかばんの底に一冊だけ入れていく。読まない日のほうが多い。でも入ってるとわかってるだけで、ちょっと落ち着く。好み

負けた日の次の日に行くこと。それだけで、もう一歩目は出てる。

この記事の作品

鬼滅の刃
アニメ 2019 · TVシリーズ #アクション #ファンタジー
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