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From information to ways of seeing. Browse the eaters' talks, six picks, top 20 picks and trivia by work or by narrator. Each one leaves you knowing which part of a work to savor again.
Content eaters, off the clockKaraoke, diners, the walk home: the eaters' everyday talk16 articles — Kagura Clear filters
うしろで工具を持つ人のレース映画
シリーズ『わたしだけの推し』。たぶん周りで誰も観ていない、手描きのレースアニメ映画がある。日曜の昼の回が始まったロビーで、ハヤテがカグラに話したのは、速いレーサーのことより、そのうしろで工具を持つ二人のことでした。
『タイタニック』の船は左右が逆だった
実物大の船を建て、出港の場面は右と左を入れ替えて撮った。長い映画の日の客席を見守るカグラが、昔ひと春だけ皿を洗わせてもらった台所で、シズカと『タイタニック』の作り方を話しました。
『ジュラシック・パーク』の恐竜は雨で重くなる
動かせないほど重い実物大の恐竜と、いろいろな動物の声を混ぜて作った鳴き声。日曜の昼の劇場のロビーで、音の話をしたいカグラと、重さの話をしたいハヤテが、またしても噛み合わないまま恐竜の作り方を話しました。
『ボヘミアン・ラプソディ』を声を出して観る回
スクリーンの中の大観衆と、客席で手拍子をする知らない人たち。昼の名画座のロビーで、シネコンの副支配人カグラと音を集めるイロハが、声を出していい上映と、ライヴエイドの場面の作り方を話しました。
エンドロールの名前で止まる四人
土曜の昼すぎ、シネコンの再上映。エンドロールの最後まで座っていた三人に、副支配人のカグラが声をかけた。待っていたのは作画監督の名前。好きな絵の顔を描いた人の話が、ロビーで止まらなくなる。
同い年の四人は同じ年を覚えていない
雨の土曜の昼、ノアの声かけで集まったのは、全員同じ年に生まれた四人。初めて映画館で観た一本、幼稚園で夢中になった一本、野球帰りに笑った一本、二回観た一本。同じ年を生きてきたのに、覚えている場面はみんな違っていた。
『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の重さ
遠い宇宙の騎士の物語の、いちばん暗い一本。このシリーズなら裏話まで止まらない自称・魔界大帝が、この映画だけは三台並べず一台で観る。願いが強すぎる若者の顔と、つい音の話に逃げてしまう自分のことを、6選の最後に。
『THE FIRST SLAM DUNK』は何度でも
高校バスケの一試合を、一人の選手の家族の物語といっしょに描くアニメ映画です。何度も劇場に通ってくるお客さんの顔で、この作品の強さを知りました。いつでも観られるものを、わざわざその場で、もう一度。私もそうしました。副支配人のカグラが6選の最後の一本を語ります。
『トップガン マーヴェリック』は背中で観る
本物の機体を飛ばし、コックピットの中にカメラを積んで撮った場面がある映画です。大きな画面と音で観ると、客席の背中がいっせいに座席へ沈むのが、うしろから見えました。同じ空の映画なのに、ハヤテさんとは話がずっと噛み合いません。副支配人のカグラが6選の五本目を語ります。
『この世界の片隅に』は客席で育った
学生生活の最後の冬、小さな規模で始まった上映に、客として何度も通いました。観るたびに客席の顔ぶれが変わり、少しずつ席が埋まっていく。作品は客席で育つことがあるんです。副支配人のカグラが6選の四本目、劇場アニメの一本を語ります。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』と客席の声
大学に通いながら劇場でアルバイトをしていたころ、大きな音の上映で、客席が思わず声を上げるのを初めて聞きました。砂漠を走り抜けて、仲間を連れて帰ろうとする映画。家のテレビでは、たぶん別の映画になります。副支配人のカグラが6選の三本目を語ります。
『ダークナイト』で泣いたのは執事の場面だった
夜の街を守るヒーローの映画なのに、私が泣いたのは、そのうしろで主人を支える執事の場面でした。表に立つ人のために場を整えて、待つ人がいる。劇場で働くいまになって、あの背中の意味が少しわかります。副支配人のカグラが6選の二本目を語ります。