同じ世代の働く男どうし、ゲンとタカシ。今日の話題は、仕事も家事もこなす父さんが主人公の料理漫画です。
タカシさん、『クッキングパパ』読んだことあるか? 俺、あの父ちゃんに憧れてんだ。
題名は存じています。料理をするお父さんの話、ですよね。
そうそう。モーニングの公式サイトの紹介じゃ、舞台は食の街・博多だ。主人公の荒岩一味は元気なサラリーマンで、仕事も家事も完璧にやってのける。奥さんの虹子さんは新聞記者で、家事はちょっぴり苦手。そこに息子と娘を加えた4人家族で、食卓はいつも笑顔でいっぱいだってさ。Fact[1]
最初の一品
で、今日の「へえ」だ。講談社のレシピ集の紹介を見ると、1000のメニューを、第1話の「イタリアン鍋」から「モーレソース」まで全部入れたって書いてある。最初の一品は、イタリアン鍋だったんだ。Fact[2]
鍋、というのが少し意外ですね。もっと凝った料理から始まるのかと思っていました。Interpretation
俺はそこがいいと思うんだ。鍋ってのは、みんなでつつくもんだろ。家族の話の一品目に、ちょうどいい。うちなんか7人家族だから、鍋の日は箸が飛び交う戦場だけどな。Interpretation
千のメニュー、というのも驚きです。一話ごとに一品ずつ増えていったのだとすると、台所に積み重なった時間の長さが見えるようですね。Interpretation
だろ? 俺は漫画に出てきた料理を、子どもと一緒に作ってみたことがある。うまくいかなくて焦がしたけど、それも含めて晩飯の思い出だ。Preference
新人賞からすぐ連載
作者のうえやまとちさんの紹介も載ってる。1954年に福岡市で生まれて、84年に「モーニング」のコミックオープンで『クッキングパパ』が入賞して、すぐに連載が始まったんだと。Fact[1]
入賞して、すぐ連載ですか。それは編集の方も、よほど手応えを感じたのでしょうね。Grounded inference
同じページのお知らせには、2025年が連載40周年の年だとも書いてある。Fact[1]
40年……。長く続くものには、続くだけの理由があるものです。老舗ののれんの話でもしたくなりますが……また歴史の話にしてしまいましたね。
いいって、いいって。で、その老舗の連中はちゃんと飯食ってたのか?
……ええ、たぶん、しっかりと。
父ちゃんが台所に立つ
正直に申し上げると、私は家族の食卓に、あまり座れなかった人間です。仕事ばかりで。この漫画の父親は、まぶしく見えるかもしれません。
俺だって、遠洋の船に乗ってたころは、何か月も家の飯を食えなかった。だからかな、陸に戻ってから、台所に立つのが楽しくてしょうがねぇんだ。魚をさばくのは得意だからな。Preference
まぶしいって思うなら、今からでも一品作りゃいい。最初はイタリアン鍋じゃなくても、目玉焼きでいい。誰かのために作った飯ってのは、それだけでごちそうなんだ。Preference
……それは、どういう味がするものですか。
作ってみりゃ分かる! 今度うちに来いよ。鍋、やろうぜ。
『クッキングパパ』の1000のメニューは、第1話の「イタリアン鍋」から始まっている。家族の物語の最初の一品は、みんなでつつく鍋だった。