ソウタの6選、三本目は映画の『アナと雪の女王』。聞き手は、衣装をつくるのが得意なレイです。作品の事実はディズニー公式の紹介から、レイが補います。物語の展開や結末には触れません。
お姉ちゃんと歌った1年生
1年生のとき、おねえちゃんとずっと歌ってた。おふろでも歌った。そしたら、ドレスのかたちもおぼえちゃった。喜好
歌から入って、衣装を覚えたの。順番がおもしろい。
基本のことを先に。ディズニー公式の作品ページでは、監督はクリス・バックとジェニファー・リー。日本語吹替版は、アナを神田沙也加さん、エルサを松たか子さんが演じている。事實[1]
エルサの魔法
エルサのまほう、ちょっとこわいの。でも、きれい。こおりがぱきぱきって、もようになってひろがるところ。喜好
公式のキャラクター紹介によると、エルサには、手で触れたものを凍らせてしまう特別な力がある。その力がトラウマになったきっかけは、小さいとき、大好きな妹のアナを危ない目にあわせてしまったこと、とも書かれてる。事實[2]
だから、こわいんだよ。エルサも、自分のまほうがこわいの。解讀
待って、そこ大事。見ている側が感じる「こわい」と、エルサ本人の「こわい」が重なってる。だからきれいな場面ほど、少しどきどきするんだと思う。解讀
ぼく、ゆきの日に、手をこうやって、まねした。なにも出なかったけど。
出なくていい。出たら、家の人がこまる。
ドレスのかたち
エルサのドレスは水色で、きらきらしてて、うしろがうすくて長いの。アナのはスカートがふくらんでて、色がいっぱいある。ぼく、ふたりのはちがうってすぐわかる。喜好
すごく正確。うすくて長い布は、動くと光を通すから、氷の感じが出る。ふくらんだスカートは、走ったり回ったりすると形が大きく動く。衣装を見ると、その人がどう動くかまで想像できるんだよね。解讀
それだったら、アナはいっぱい走る人ってこと?
それは映画で確かめて。……今の、長かった?
ドレスのいろ、ぼくノートにかいてるの。いろえんぴつ、水色ばっかりへる。喜好
水色が減るの、わかる。私も衣装を作ると、同じ色の糸ばかりなくなる。
きょうだいで見る
ぼく、エルサとアナを見てると、おねえちゃんのこと思い出す。けんかもするし。喜好
どっちがどっち?
わかんない。日によってかわる。おねえちゃんがエルサの日もあるし、ぼくがエルサの日もある。喜好
日によって入れ替わる。それ、すごくいい見方だと思う。私からも一個足すと、この二人は、どっちかが正しくてどっちかが悪い、っていう分け方をしにくいように描かれてる。だから見る人のその日の気分で、近く感じる側が変わるんじゃないかな。解讀
あと、おねえちゃんとうたうとき、パートをわけるの。ぼくは、ひくいほう。喜好
ハモるんだ。……今度、聞かせて。
ぎゅってするところ
公式の紹介だと、アナには、エルサがどうして心を閉ざしてしまったのか分からない。それでも、仲よしだったころの姉との絆を、もう一度取り戻したいと願ってる。雪だるまのオラフはハグが大好き、と書かれてる。事實[2]
ぼくは、ぎゅってするところがいちばんすき。どこでするかは、言わない。喜好
ありがとう。言わないの、えらい。
はじめて見る人へ
こわいところもあるけど、そのあとちゃんと安心するよ。だれかと見るといい。ぼくはおねえちゃんと見た。喜好
こわい場面が苦手な子は、大人と一緒に、明るい部屋で見るのがいいと思う。解讀
ぼくは、こわいとき、おねえちゃんの手をにぎった。喜好
衣装が好きな人は、登場人物ごとに色を一つ決めて追ってみて。服の色が、その人の気持ちの温度みたいに見えてくると思う。解讀
オラフもいいよ。オラフは、ずっとにこにこしてる。喜好
ほかの6選とのつながり
プリキュアもへんしんするとき服がかわる。エルサもまほうをつかうとき、ちょっとプリキュアににてる。あと、パウ・パトロールみたいに、やっつけておわりじゃないのがいい。解讀
力をどう使うか、だれと仲直りするか。ソウタの6選、そこが一本の糸になってる。解讀
こわいけれど、きれい。エルサの魔法は、本人のこわさごと見るともっと近くなる。