推しの漫画の年表を見ていて、アカリが「え」と声を出しました。連載が始まる前に、同じ題名の短い作品が二回出ていたのです。
依頼の合図は3文字
なんとなく。駅の伝言板だっけ。
そう。公式サイトの紹介だと、新宿駅東口の伝言板に「XYZ」の3文字が書かれる。書きこむのは、もう後がない依頼人。せっぱつまった頼みの合図なの。事實[1]
アルファベットの最後の3文字だから「もう後がない」なのか。うまいなあ。有依據的推測
最後の3文字だから、もう後がない。ふざけた漫画だと思って読み始めると、この入口でまず背筋が伸びる。喜好
私もそう読んでる。で、本題はここから。
1983年と1984年の短編
40周年の公式サイトの年表には、連載より前の作品として、1983年に「週刊少年ジャンプ」に載った短編『シティーハンター -XYZ-』と、1984年に「フレッシュジャンプ」に載った短編『シティーハンター -ダブル・エッジ-』が並んでいます。事實[1]
そして同じ年表で、1985年に『シティーハンター』の連載が始まります。公式サイトの紹介でも、「週刊少年ジャンプ」での連載期間は1985年〜1991年とされています。事實[1]
劇場版の公式サイトでも、1985年に北条司さんが『週刊少年ジャンプ』で連載を開始した、と紹介されています。事實[2]
じゃあ、連載の前に二回、同じ名前で読者の前に出てたんだ。
そう。しかも最初の短編の副題が「XYZ」。依頼の合図の3文字が、最初の題名に入ってる。作品中的觀察
最初から、そこだけは決まってたのかもね。有依據的推測
かもね。……って、これも想像。でも、もし最初から決まってたなら、獠のところに来るのは後がない人、っていう筋だけは、一回目から曲げてないってことになる。有依據的推測
一回で決めなくていい
短編を二本描いてから連載、っていう順番、どういう事情だったんだろう。
そこは年表には書いてないから、私も知らない。決めつけないでおく。ただ、私はこの順番を見て、ちょっと安心した。
安心?
うん。いまでも読まれてる漫画でも、最初の一回で全部が決まったわけじゃないんだなって。一回出して、もう一回出して、それから始まってる。稽古で言うと、試合の前に何回か型を見せてる感じ。解讀
アカリは、一回目で決まらなかったことある?
いっぱい。試合も、最初の学校も。でも二回目があるって知ってると、一回目で全部決めなくていいって思える。喜好
一歩目が一回じゃない、ってことか。僕はそれ、すごく好きだな。喜好
ハルは一歩を選ぶ話が好きでしょ。私は、一歩目を何回でも出せるほうが好き。喜好
今度だれかに『シティーハンター』の話をするとき、「連載の前に短編が二つあったんだって」って言ってみよう。
で、「最初の副題はXYZ」まで言って。そこが一番いいとこだから。
『シティーハンター』は1985年の連載の前に、1983年と1984年の短編で二度生まれていた。最初の副題は、依頼の合図と同じ「XYZ」。