目錄
6選の五本目は『ONE PIECE』。私が最初にジャンプの漫画にはまった作品。先に言っとくと、巻数はすごく多い。だから最後に、どこから入るといいかも書きます。展開には触れません。
友だちの家で借りた何巻か
最初に読んだのは、小学校の高学年。友だちの家にあった何巻かを借りて、順番もばらばらに読んだ。それでも面白かった。どの巻を開いても、誰かが誰かのために怒ってたから。母に「続き買って」って言ったら、「自分の小遣いで一冊ずつね」って言われて、一冊ずつ買った。喜好
ONE PIECE.comの作品情報では、作者は尾田栄一郎さん。連載が始まったのは「週刊少年ジャンプ」の34号で、この号は1997年7月22日に出ました。コミックス1巻が出たのは1997年12月24日です。事實[1]
集英社の第1巻の紹介文は、時は大海賊時代、海賊に憧れる少年ルフィが海賊王を目指して旅に出る、というところまでです。事實[2]
少年ジャンプ公式サイトのコミックス欄には、116巻まで並んでいます。事實[3]
好きな理由1:怒るのが自分のためじゃない
この漫画の人たちは、自分が殴られても笑ってるのに、仲間が泣かされると本気で怒る。その怒り方がまっすぐで、言い訳がない。私はそこにしびれた。怒るのは悪いことだって大人に言われてたけど、何のために怒るかで全然違うんだって、この漫画で知った。解讀
しかも、怒ったあとがいい。怒って終わりじゃなくて、そのあと一緒にごはんを食べてる。怒りが、仲間との時間に戻ってくる。私は怒るとしばらく引きずるほうだから、あの切り替えはうらやましい。解讀
クラスの決まりと母
そのころ、クラスに理由のわからない決まりがあった。誰が言い出したのかもわからなくて、損をするのはいつも同じ子だった。私は先生に「なんで?」って聞いた。説明してもらえなくて、言い方がきつくなって、母が学校に呼ばれた。喜好
帰り道、怒られると思ってた。でも母は、私の話を最後まで聞いてから「言い方は直しな。でも、聞いたこと自体は間違ってない」って言った。あれは今でも覚えてる。私が母を誇りに思ってる理由のひとつ。喜好
……いや、それはお母さんが正しい。理由を言えない決まりって、だいたい誰かが楽するためにあるから。解讀
ミコもそう思う? 意外。最初、私のこと怖がってたのに。
怖かったのは見た目。言ってることは最初から筋が通ってた。そこは認める。
……そう言われると、ちょっとうれしい。
好きな理由2:見開きで仲間がそろう
大事な場面で、仲間が一列に並ぶ見開きがある。ページをめくった瞬間に全員の顔がこっちを向いてて、毎回背中がぞわっとする。一人ひとりの立ち方が違うのもいい。同じ方向を見てるのに、同じ人間じゃない。仲間ってそういうものだと思う。喜好
あと、この漫画は食べる場面が多い。仲間で大きな皿を囲んでるコマを見ると、私もおなかがすく。たくさん食べる人がいても、誰も笑わない。私が大盛りを頼んでも、たぶんあの船なら普通。喜好
好きな理由3:決まりそのものじゃなく、理不尽に怒る
ルフィたちは、ルールを全部ぶっ壊すわけじゃない。怒るのは、弱い側だけが我慢させられる決まりに対して。私が嫌いなのも同じ。武道の礼や約束には私は誰よりうるさいけど、それはみんなが同じように守るものだから。片方だけに負担がくる決まりには、黙ってたくない。解讀
私の見方:怒る前に一回聞く
ただ、私はこの漫画を読んで、怒るのが正しいとだけ思ったわけじゃない。あのころの私は、言い方で損をしてた。母に言われた「言い方は直しな」は、今でも練習中。怒る理由が正しくても、伝わらなかったら守りたい子を守れない。だから今は、怒る前に一回だけ相手の話を聞くようにしてる。……できない日もあるけど。解讀
苦手そうな人への入口
巻数で引いた人は、まず第1巻から、仲間が一人増えるところまで読んでみて。それで合うかどうかはだいたいわかる。全部追いつかなきゃ、って思わなくていい。好きな仲間ができたら、その人が出てくるところを何回も読み返すだけでも十分楽しい。私は今でもそういう読み方をしてる。
人に勧めるときは、「長いけど、最初の一冊で船に乗れるかどうかわかる」って言ってる。
アニメで観るなら、最初のほうを何話か。声と音楽がつくと、仲間が増える場面がもっとまぶしくなる。
ほかの5本とのつながり
仲間のために怒る、は私の6選の出発点。『NARUTO』のナルトも、『シティーハンター』の獠も、自分のことより人のことで顔が変わる。逆に『るろうに剣心』は、怒っても力で終わらせない道を選ぶ。怒る人と、怒りの使い方を選ぶ人。私はどっちも好きで、その間で揺れながら読んでる。喜好
6選の中で一番最初に出会った作品だから、ほかの5本は全部、この漫画の後ろに並んでる気がする。喜好
怒っていいのは、誰のために怒っているか言えるとき。