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我的6部作品

『ポケットモンスター』負けても次の町へ

寝坊から始まる旅立ちと、言うことを聞かない相棒。学校に行けなくなったころ、家でいちばん待っていたのが、このアニメの次の回だった。いまも現役のトレーナーを名乗るタモツが、6選の二本目を語ります。

適合這樣的人
ポケモンのアニメを途中までしか観ていない人へ。どこから観ればいいか分からないくらい長い、と感じている人にも。
劇透範圍
無劇透 テレビアニメ『ポケットモンスター』第1シリーズ(いわゆる無印)の始まりの設定(10歳のサトシがピカチュウと旅に出る、仲間とロケット団)まで。大会の勝ち負けや、旅の先の出来事には触れません
發言的人
Tamotsu
主張的種類: 事實 作品中的觀察 有依據的推測 解讀 喜好
目錄 共 7 節·約 5 分鐘
  1. 家の中で待っていたもの
  2. 町が変わるたびに気分が変わる
  3. 負けても次の町
  4. 選べなかった相棒
  5. オレのレンズで見ると
  6. 長さにひるむ人へ
  7. 相棒の話はつながってる

二本目は『ポケットモンスター』。アニメの、いちばん最初のシリーズだ。オレはいまでも自分を現役のトレーナーだと思ってる。その気持ちのいちばん奥にあるのが、このアニメで観た旅立ちの朝なんだ。

家の中で待っていたもの

放送が始まったのは、オレが小学校に上がるか上がらないかのころ。それから何年かして、学校に行けなくなった。共働きの家は昼間しんとしていて、時計の音ばかり聞こえる。そのころのオレにとって、一週間でいちばん確かな約束が、ポケモンの次の回だった。始まる十分前にはテレビの前にクッションを置いて、ひざを抱えて待つのが決まりで、あの十分間が、一日でいちばん外の世界に近い時間なんだ。喜好

主人公は、マサラタウンの少年サトシ。物語は、10歳になったサトシが、最初のポケモンをもらいに研究所へ向かう朝から始まる。くれるのは、町で研究をしているオーキド博士だ。事實[1]

なのにサトシは、旅立ちの朝に寝坊する。研究所に着いたときには、用意されていたポケモンは、もうみんな行ったあと。残っていたのがピカチュウで、しかもピカチュウは、最初はサトシの言うことを聞かない。事實[1]

オレはこの出だしが大好きなんだ。選ばれたヒーローが、準備万端で出発する話じゃない。寝坊したやつと、なついてない相棒が、とりあえず一緒に歩き出す。うまくいってない朝から旅が始まる。学校に行けない朝を何回も過ごしてたオレには、それがやけにうれしかった。遅れて出発しても、旅は旅なんだって。解讀

町が変わるたびに気分が変わる

旅のアニメだから、町が変わるたびに、景色も、出会う人も、そこにいるポケモンも変わる。家から出られなかったオレは、テレビの前で一緒に町から町へ移動してた。次の回では、どんな道を歩くんだろう。どんな人が待ってるんだろう。部屋は同じなのに、毎週ちがう場所に連れていってもらえた。喜好

それに、出会った人とは、たいてい別れる。仲良くなっても、サトシは次の町へ行く。子どものころは別れの場面がさみしかったけど、いまは分かる。別れがあるから、次の出会いがある。旅先でいろんな町の子どもと遊んで、手を振って別れるたびに、オレはこのアニメの歩き方をなぞってる気がするんだ。解讀

旅の仲間は、カスミとタケシ。三人でカントー地方のジムを回っていく。事實[1]

負けても次の町

オレがサトシから一番もらったのは、勝ち方じゃなくて、次の町へ向かう足取りだ。何があっても、次の回のサトシはもう歩き出してる。高校で勝てなくなって、カードもゲームの対戦もいったん手を離したときも、頭のどこかで「次の町がある」と思えた。解讀

そして、毎回ちゃんと現れるのがロケット団。ムサシとコジロウ、それに人の言葉をしゃべるニャース。事實[1]

オレ、実はロケット団もかなり好きなんだ。何回うまくいかなくても、次の回にはまた新しい作戦を持ってくる。あきらめないって意味では、あの三人もサトシに負けてない。好きなものを手放さない人の顔をしてる。悪いことはしてるけどな。解讀

選べなかった相棒

寝坊したせいで、サトシは相棒を選べなかった。残っていた一匹と、しかたなく旅に出る。オレはこの「選べなかった」ところがたまらなく好きなんだ。一番ほしかったものじゃなくても、毎日一緒に歩いてるうちに、それが自分の相棒になっていく。解讀

学校に行けなかったオレも、自分で選んだ毎日を送ってたわけじゃない。でも、あのころ家の中で観ていたアニメやゲームは、気づいたらオレの一番の相棒になってた。選べなかったものの中から、好きなものは見つかる。サトシとピカチュウの最初の朝を観るたびに、オレはそれを思い出す。喜好

オレのレンズで見ると

オレが作品で見てるのは、好きなものを好きでい続けた時間が何を連れてくるか。このアニメは、その答えのひとつを最初から見せてくれてた気がする。言うことを聞かなかった相棒と、毎日一緒に歩く。それだけで、少しずつ関係が変わっていく。特別な一回より、続けた毎日のほうが強い。解讀

いまオレは旅先の町を、スマホをのぞきながら歩いてる。言葉が分からない国でも、同じ画面をのぞいてる人がいる。目が合ったら、だいたいもう友だちだ。横でギアドラが「タモツ、前を見て歩いてください」と注意するのも、いつものこと。家の中でしか旅ができなかった子どもが、いまは本当に町から町へ歩いてる。喜好

長さにひるむ人へ

シリーズはとにかく長いから、全部観なきゃと思うと足が止まる。オレは最初の数話を観たあと、気になった町の回をつまむように観て、それがいちばん楽しかった。旅のアニメだから、途中から乗っても置いていかれなかった。学校に行けなかったころは録画を順番どおりに観られなくて、飛び飛びで追いかけてたけど、サトシとピカチュウが並んで歩く後ろ姿は、どの回でもちゃんとそこにあった。喜好

オープニングの「めざせポケモンマスター」は、松本梨香さんの歌。旅先のカラオケでもこれだけは国を越えて通じて、サビに来ると部屋の全員の手が挙がる。事實[1]

相棒の話はつながってる

相棒と知らない世界を進む『デジモンアドベンチャー』と、相棒と町から町へ旅するこのアニメは、オレの中では兄弟みたいなものだ。そして、言うことを聞かない相手とも、遊びを通して少しずつ通じ合っていく。その感じは、三本目の『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』にもつながっていく。喜好

寝坊した朝からでも、旅は始められる。負けた次の日も、オレはまだ旅の途中だぜ。

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講述者 Tamotsu 從未放手所愛的、長大的「被選召的孩子」 閱讀更多 Tamotsu 的文章 →

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