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ソウタが6選に選んだ映画『アナと雪の女王』を、二回目に見る人のための記事です。聞き手はナギ。作品の事実はディズニー公式の紹介から、ナギが補います。映画の結末まで話していますが、お話の中身にかかわるところは畳んであります。まだ見ていない人は、畳んだところを開かないでください。
二回目はちがうところを見る
ソウタくん、この映画、何回くらい見た?
わかんない。いっぱい。おねえちゃんと見て、ひとりでも見た。さいしょは、エルサのまほうばっかり見てた。喜好
二回目からは?
ドア。あと手ぶくろ。あと、さいしょの歌。ねえ、二回目って、さがしものみたいになるんだよ。一回目は、どうなるのかなって見てるでしょ。二回目は、どうなるか知ってるから、まえのところに何がかくれてるか見るの。解讀
いい言い方。さがしもの、ね。じゃあ今日は、ソウタくんが見つけたものを順番に教えてもらおうかな。
先に基本のことを。ディズニー公式の作品ページでは、監督はクリス・バックとジェニファー・リー、脚本はジェニファー・リー。歌はロバート・ロペスとクリステン・アンダーソン=ロペスが作っている。事實[1]
歌をつくる人と、お話をつくる人がちがうの?
この映画では、そう書いてあるね。ジェニファー・リーさんは監督と脚本の両方に名前がある。事實[1]
さがしもの1 はじめの歌
いちばんさいしょ、おうさまもおひめさまも出てこないの。大人の人たちが、みずうみのこおりを切ってる。ぎこぎこって。で、歌ってる。作品中的觀察
一回目は、私、あそこをちょっと早送りしたくなったんだよね。お話がまだ始まってない気がして。喜好
だめだよ。あそこに、ちっちゃい男の子と、ちっちゃいトナカイがいるんだよ。二回目に見たら、あれだれかわかる。作品中的觀察
公式の紹介だと、山男のクリストフの暮らしはアレンデール王国のはずれの山の中。氷を売って生計を立てていて、相棒のトナカイのスヴェンとは、子どものころからずっと寝食をともにしてきた、とある。事實[2]
ほら。こおりを売る人なんだから、さいしょのこおり切りのところにいるの、あたりまえなんだよ。有依據的推測
なるほど。それと、あの歌、こおりはきれいだけど危ない、みたいなことを歌ってる気がするの。二回目に聞くと、エルサのまほうのことを先に歌ってるように聞こえない?解讀
きこえる。こおりはつよいけど、こわすとあぶないって。ぼく、それエルサのことだと思う。解讀
さがしもの2 ドアのノック
アナがね、エルサのへやのドアを、こんこんってするの。ちっちゃいときから、大きくなるまで。作品中的觀察
公式の紹介にも書いてある。アナの願いは、仲よしだったころの姉との絆をもう一度取り戻すこと。でも、どうしてエルサが心を閉ざしたのか、アナには分からない、って。事實[2]
一回目は、アナがかわいそうって思った。二回目は、ドアのうらがわのエルサも見るの。うらがわでも、エルサ、ドアのそばにいるんだよ。作品中的觀察
……そうだね。ドアのこっち側とあっち側、両方に人がいる。解讀
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ドアの歌は、アナが小さいころから大きくなるまでのノックをつないでいきます。そのあいだに、姉妹の両親が船で出かけて、帰ってこなくなります。最後のノックのとき、アナはドアにもたれてすわり、ドアのうらがわでもエルサが同じようにすわっている。二人は背中あわせで、同じ悲しみの中にいるのに、ドアが一枚あるせいで、それを知らないままです。ソウタはここを「二回目は、ドアのまんなかを見る」と言いました。「ドアがなかったら、ぎゅってできたのにね」。
畳んだところ、ソウタくんが言った「ドアのまんなかを見る」、私はずっと覚えておくと思う。喜好
ねえ、ドアってさ、しめると、しずかになるでしょ。でも、しずかだと、なにしてるかわかんない。だからこわいんだよ。解讀
さがしもの3 手ぶくろ
エルサ、ずっと手ぶくろしてるの。ドレスとおなじいろの。作品中的觀察
公式の紹介だと、エルサにとって自分の力はトラウマなんだって。手で触れたものを凍らせてしまう特別な力で、大好きな妹のアナを、幼いころにその力で危ない目にあわせてしまったから。事實[2]
だから手ぶくろなの。手でさわると、こおっちゃうから。でも、手ぶくろしてると、だれとも手をつなげないよね。有依據的推測
そうか。手ぶくろは、守るものでもあって、つなげなくするものでもあるんだ。解讀
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女王になる日のパーティーで、アナに手ぶくろを取られたエルサは、みんなの前で力を見せてしまい、王国から逃げ出します。山の上で、エルサはもう片方の手ぶくろも、自分から風に飛ばします。二回目に見ると、手ぶくろを取られる場面と、自分で手ぶくろを手ばなす場面が、同じ映画の中で向きあうように置かれているのが分かります。ソウタは「とられるのはこわいけど、じぶんでとるのはかっこいい」と言いました。
あと、エルサが山の上でつくるおしろ、ぼく、マイクラでまねした。こおりのブロックで。かいだんが、くるくるってなってるの。喜好
階段から作ったの?
うん。エルサもかいだんからつくってたもん。足でとんってしたら、かいだんができるの。作品中的觀察
さがしものおまけ ドレスの着がえ
ねえ、この映画、とちゅうでドレスがかわるの、しってる?
知ってるけど、ソウタくんの説明で聞きたいな。
さいしょのエルサのドレスは、くらいいろで、えりがきちっとしてて、マントがおもそうなの。じょおうになる日のふく。で、とちゅうでドレスがかわるの。どうかわるかは、二回目の人はしってるでしょ。作品中的觀察
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ソウタは「あれは、だれかにきせてもらったんじゃなくて、エルサがじぶんのまほうでつくったの」と言います。エルサのドレスがかわるのは、山の上で歌う場面の中です。歌いながら、エルサは手ぶくろを飛ばし、王冠をはずし、まとめていた髪をほどいて、自分の力で氷のドレスをつくります。ソウタの説明では「まえのドレスは、みんなに見せるためのふく。あとのドレスは、じぶんで、じぶんのためにつくったふく」。二回目に見ると、ドレスの形が変わる順番が、エルサが自分をしばっていたものを一つずつ外していく順番になっているのが分かります。ソウタは「でも、そのドレスでひとりぼっちなのは、ちょっとさみしい」とも言いました。きれいなのに、まわりにはだれもいない。前の記事で彼が言った「こわいけどきれい」は、たぶんこの場面のことです。
アナもかわるよ。山にいくとき、ドレスのままだとさむいから、お店で、あったかいふくとブーツにかえるの。アナのは、まほうじゃなくて、かったふく。作品中的觀察
魔法で作った服と、お店で買った服。姉妹で着がえ方がぜんぜん違うんだね。解讀
うん。エルサはひとりでかわって、アナはみんなにてつだってもらってかわる。ぼく、二回目でそれ気づいた。ノートに、二人のドレスのまえとあとを、四まいかいた。解讀
トロールたちも、アナの服や見た目にあれこれ口を出す場面があるよね。公式の紹介にも、トロールはおせっかいを焼くのが好き、と書いてある。事實[2]
トロールのとこ、うたがながいの。でも、いいこと言ってるよ。人はちょっとずつなおしていけばいい、みたいなこと。解讀
さがしもの4 アナの髪の白いところ
アナのかみ、一か所だけ白いの。ちっちゃいときから。作品中的觀察
公式の紹介では、トロールに助けられたのは、幼いアナが姉のエルサの力で危ない目にあったとき。アナにはそのときの記憶がないから、どうしてエルサが心を閉ざしたのかが分からない、とも。事實[2]
だから、アナはおぼえてないの。でも、かみはおぼえてる。かみにだけ、のこってるんだよ。解讀
……それ、すごくいい見方だと思う。本人は忘れていても、体のどこかに残っている。解讀
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山の上のおしろで、エルサの力がもう一度アナに当たってしまいます。今度は頭ではなく、胸に。そこから、アナの髪は少しずつ白くなっていきます。トロールの長のパビーは、凍った心をとかせるのは真実の愛だけだと言う。ソウタは「一回目は、かみがしろくなるのがこわかった。二回目は、白いところがふえるのを見て、あとどれくらいかなってかぞえる」と言いました。時計のかわりに髪が時間を教えている、という見方です。パビーは、昔エルサに誤って傷つけられたアナを、救ってくれたことがあるのだと、公式の紹介にも書かれています。解讀[2]
さがしもの5 会ったその日の約束
ここからは、王子さまの話。ソウタくん、ハンス王子のこと、一回目はどう思った?
やさしい人だと思った。かっこいいし。アナとおなじで、きょうだいにあいてにされない人なんだって。喜好
公式の紹介だと、ハンスは南諸国の王子。礼儀正しくて、身なりもおしゃれ。兄たちに相手にされない13人兄弟の末っ子で、孤独を感じている。そこがアナと似ているところ、と書いてある。意気投合した二人は結婚の約束をして、アナが旅で留守のあいだ、王国を守るのはハンスの役目になる。事實[2]
でもさ、エルサも、クリストフも、あったその日にけっこんするのはへんだって言うよね。二回目は、そこでみんながなんて言ってるか、ちゃんときくの。作品中的觀察
結局·真相結末と正体點擊展開
物語の後半で、ハンスはアナを助けるふりをして、本当は王国を自分のものにしようとしていたことを明かします。凍えていくアナを部屋に置いて出ていき、エルサにも剣を向ける。ソウタは「ここはこわい。おねえちゃんの手をにぎってた」と言いました。二回目に見ると、ハンスが王国の人たちに毛布を配る親切な場面も、みんなに好かれるためにしていたことに見えてきます。ソウタがいちばん気にしたのは、そのあとでした。「ハンスは、おうちにかえされたの?」。結末で、ハンスは船で自分の国へ送り返されます。ソウタは少し考えて、「おにいちゃんたち、こんどはあいてにしてくれるかな」と言いました。
畳んだところの最後のソウタくんの一言、私はちょっとびっくりした。喜好
だって、だれにでも、つぎがあったほうがいいもん。解讀
うん。その人のつぎの日のことも気になる。それ、ソウタくんらしいと思う。解讀
さがしもの6 オラフとスヴェン
オラフのかお、二回目はよく見てね。ちっちゃいときのところと、くらべるの。作品中的觀察
中段為止中盤の展開點擊展開
公式の紹介によると、エルサとアナの姉妹は離ればなれになってしまったけれど、その二人をつなぐ大切な存在がオラフです。オラフは雪だるまで、エルサが王国から逃げていく途中、秘密の力で作りました。幼いころにアナといっしょに遊んだ幸せな思い出が、オラフの中にはつまっている、と書かれています。ソウタは「だから、ちっちゃいとき、ふたりでつくった雪だるまとおなじかおなの」と言いました。事實[2]
あとスヴェン。スヴェンはしゃべらないの。クリストフが、スヴェンのかわりに、スヴェンのこえでしゃべってる。作品中的觀察
公式の紹介にもあるよ。スヴェンの気持ちを、ときどきクリストフが勝手に代わりに言うんだって。スヴェン自身は言葉を話さないから。好物はニンジン。事實[2]
ぼく、おねえちゃんのぬいぐるみのこえ、やるときある。にてる。喜好
結局·真相終盤の展開點擊展開
アナが凍えて部屋にひとり残されたとき、たすけに来るのはオラフです。オラフは暖炉に火をつけて、自分がとけそうになっても、アナのそばからはなれません。夏にあこがれていた雪だるまが、いちばん寒い場所で、いちばんあったかいことをする。結末では、エルサがオラフの頭の上に小さな雪雲をつくって、夏でもとけないようにしてあげます。ソウタは「オラフのくもは、エルサからのおれい」と言いました。あたたかい日ざしの下で過ごす日を、雪だるまなのに夢見ている。公式の紹介にあるそのオラフの夢が、最後にかなうわけです。解讀[2]
さがしもの7 真実の愛ってなに
公式の作品ページには、凍った世界を救えるのは真実の愛だ、という言葉がある。そして、すべての鍵を握っているその真実の愛って何なのか、とも書かれている。事實[1]
一回目は、真実の愛って、ちゅーのことかなって思いながら見てた。喜好
映画の中の大人たちも、けっこうみんなそう思ってるよね。作品中的觀察
結局·真相結末(クライマックス)點擊展開
最後、凍えて動けなくなりかけたアナは、自分を迎えに来たクリストフのほうではなく、剣を向けられたエルサのほうへ走ります。そしてエルサの前に立ったまま、こおってしまう。エルサは、こおったアナにすがりついて泣きます。そのとき、アナの体がとけはじめる。真実の愛は、だれかにしてもらうキスではなく、アナが自分でえらんだ、お姉ちゃんを守るという行動でした。そしてエルサは、愛が自分の力をとかす鍵だと知ります。ソウタは前の記事で「ぎゅってするところがいちばんすき。どこでするかは言わない」と言っていました。今回は言ってくれました。「ここ。アナがとけて、ふたりでぎゅってするところ。ドアがもうないところ」。
前は言わなかった場所、言ってくれてありがとう。
二回目の人にだけだよ。
さいごの場面
結局·真相結末點擊展開
結末で、エルサは王国の冬をもどし、広場にスケートリンクをつくります。夏なのに、みんなが氷の上ですべっている。こわがられていた力が、みんなの遊び場になるところで映画は終わります。ソウタはここが「二回目にいちばんうれしいところ」だそうです。「つよいまほうが、たたかわないで、あそぶのにつかわれる。ぼく、それがいい」。
ねえ、ナギさん。つよいのは好き。でも、つよかったら、たたかわなくてもいいんじゃない?解讀
うん。この映画の二回目は、その答えを探しに行く感じがする。解讀
マイクラでも、こおりのひろばつくった。だれでもあそべるやつ。ルールはひとつだけ足した。ころんだ人を、いちばんちかくの人がおこすの。喜好
二回目に見る人へ
ソウタくんのさがしものをまとめると、はじめのこおり切りの歌、ドアのノック、手ぶくろ、アナの髪の白いところ、会ったその日の約束へのみんなの反応、そしてオラフの顔。展開を知っている人ほど、前のほうの場面がおもしろくなる映画だと思う。解讀
こわいところもあるから、だれかといっしょに見るといいよ。ぼくは、こわいところの前で、おねえちゃんの手をにぎる。二回目は、どこでにぎればいいか知ってるから、じゅんびできる。喜好
怖い場面が苦手な子は、明るい部屋で、大人と一緒に見るのがいいと思う。どこが怖いか知っている二回目なら、手をつなぐ準備もできるしね。解讀
一回目はどうなるかを見て、二回目は前に何がかくれていたかを見る。ドアと手ぶくろを追うと、さいごの場面がもっと近くなります。