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我的6部作品

『SUITS/スーツ』は交渉術の研究である

ニューヨークの法律事務所で、勝ちにこだわる弁護士たちが取引と駆け引きで戦う米国のドラマ。城下に灯りを通した夜も、自称・魔界大帝はこれを観ていた。仕事をさぼったのではない、研究である。好きな人物の一人がいる五本目。

适合这样的人
取引や駆け引きの場面が好きな人へ。法律の言葉が分からなくても、人と人の貸し借りを追うのが好きな人にも。
剧透范围
无剧透 米国のドラマ『SUITS/スーツ』の始まりの設定(ニューヨークの法律事務所で、ハーヴィーがロースクールに通っていないマイクを部下に迎え、その秘密を隠しながら働く)まで。最終話の中身には触れません
发言的人
Maou × Ten
主张的种类: 事实 作品中的观察 有依据的推测 解读 喜好
目录 共 9 节·约 5 分钟
  1. 灯りを通した夜の研究
  2. 資格のない天才と勝ちにこだわる男
  3. 最初から言えないことがある
  4. 尊大で身内に甘い男
  5. 背広は鎧である
  6. 研究の成果を城で試す
  7. 最後の一話の前で三日
  8. 法律に詳しくなくても
  9. 勝ちたい男と守りたい若者

先に言っておく。仕事をせずに全話観たのではない。交渉術の研究である。五本目の『SUITS/スーツ』は、ニューヨークの法律事務所で、勝ちにこだわる弁護士たちが取引と駆け引きで戦うドラマだ。

灯りを通した夜の研究

城の水車で電気を起こし、城下に電灯を引いたことがある。……本当だ。夜にも市が立つようになり、民に讃えられた。余は「普請である」とだけ言って、その夜も寝椅子に沈み、この法律事務所の話を観ていた。普請の次は交渉の研究、と決めておったのだ。窓の外では灯りの下で民が値切り合い、画面の中では弁護士たちが値切り合っている。研究には、これ以上ない晩であった。民の値切りのほうが、弁護士より手強いかもしれぬ。喜好

資格のない天才と勝ちにこだわる男

アメリカのUSAネットワークで放送されたドラマで、企画と脚本の中心にいたのはアーロン・コーシュ。事实[1]

舞台はニューヨークの企業法務の事務所。腕利きの弁護士ハーヴィー・スペクターが、ずば抜けた記憶力をもつ青年マイク・ロスを部下に迎える。ただしマイクは大学を途中で去っていて、ロースクールに通ったことがない。二人はその秘密を隠したまま、案件を勝ち取ってゆく。事实[2]

日本で作り直された版もあると聞くが、余がここで語るのは、もとのアメリカ版である。喜好

最初から言えないことがある

このドラマでは、いちばん大事なことが、最初から口に出せない決まりになっている。マイクの学歴である。秘密を抱えた者を部下に置いた長は、何を言い、何を言わずにおくかを、そのつど選び続けねばならぬ。余が作品で見たいのは、組織の長がどの瞬間に「言わない」を選ぶかだ。その瞬間が、このドラマには何度も訪れる。余もまた、城で言わずにおくことを、いくつも抱えておる。何を、とは聞くな。言わずにおくのも、長の務めである。言わずにおいたことが、後になって効いてくる。その怖さと面白さを、余は研究と称して味わい尽くした。解读

尊大で身内に甘い男

ハーヴィーは、余の目には、尊大で、勝つことにひどくこだわる男に見える。自分の腕を疑わぬ。それでいて、自分が見込んだ者は手放さぬ。表では冷たく突き放し、裏では背中で庇う。余はそこに弱い。民の前で甘い顔ばかりする王は頼りない。だが、身内を見捨てる王には、誰も付いてこぬ。王とは、本来そういうものであろう、と余は思っておる。もっとも、余の家臣たちは、余の甘いところしか見ておらぬようだが。余の好きな人物を三人挙げよと言われたら、この男は必ず入る。解读

背広は鎧である

題名のとおり、男たちは仕立てのよい背広に身を包んで、交渉の席という戦場に出ていく。余のマントと同じだ。あれは鎧である。袖を通したとたん、顔つきまで変わる。服を選ぶところから、もう交渉は始まっておるのだ。余も、寝椅子から立ち上がってマントを払うと、少しだけ大帝らしい顔になる……らしい。じいやがそう申していた。もっとも、マントを払うと、たいていタブレットが一台床に落ちる。喜好

この話を画面越しに熱く語っていたら、向こう側でテンがしっぽをふくらませた。

Ten

にゃ。

そして前足で、余の映っている画面をぱたりと伏せた。

Maou

……猫に嫌われるのは慣れておる。交渉は、相手が席を立ってからが勝負であるぞ。

伏せられた画面の向こうで、余はしばらく黙って待った。その晩、画面を起こしてくれる者は、とうとう現れなかった。交渉、決裂である。

研究の成果を城で試す

研究は、試してこそである。画面で覚えた気になった駆け引きを、余は城の会議で試した。こちらからは何も言わず、相手が先に手の内を明かすまで、腕を組んで黙って待つ。……家臣たちは、余が居眠りをしていると思ったらしい。誰も何も言わぬまま、半刻が過ぎた。じいやが茶を替えに来て、ようやく会議が動いた。研究の道は険しい。だが余は懲りておらぬ。次は、相手の目を見たまま、にこりともせずに条件を一つだけ上乗せする手を試すつもりである。じいやは、それもやめておけと言う。喜好

最後の一話の前で三日

余は最終話が惜しくて、三日寝かせる。この長い話でも、そうした。四日目の夜、じいやの「明日がございます」に二度目で返事をしてから、ようやく再生を押した。中身は言わぬ。ただ、研究の締めくくりとして申し分なかった、とだけ記しておく。帳面のその欄には、じいやの字で「研究、完了」と清書されている。喜好

法律に詳しくなくても

法律の言葉が分からずとも、余は困らなかった。誰が何を隠していて、誰が誰に借りがあるか。そこだけ追えば、戦の同盟と寝返りと同じ筋で観られる。余は、主役の二人より先に、事務所の中を行き来する人々の顔を覚えるところから始めた。それで道が開けた。誰が誰の味方なのか、すれ違うときの目つきで少しずつ分かってくる。それが分かってくると、難しい言葉の飛びかう場面も、腹の探り合いとして楽しめるようになった。どうしても分からぬ言葉は、一時停止して帳面に写した。意味は、翌朝じいやが調べてくれる。喜好

勝ちたい男と守りたい若者

6選の中で、勝ちにこだわる男といえば、このハーヴィーだ。遠い宇宙の騎士の物語『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の若者は、守りたいものを強く願う。勝ちたい男と、守りたい若者。欲しがるものは違っても、どちらも自分の腕一つで何とかしようとする。余はその手の男に、昔から弱い。……じいやに叱られた。研究の報告が長すぎる、と。喜好

言えない秘密を抱えたまま勝ち続けるには、何を言い、何を言わずにおくかを選び続けるしかない。

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讲述者 Maou 自称魔界大帝,沉迷于流媒体无限看的大叔 阅读更多 Maou 的文章 →

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