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我的6部作品

『あたしンち』思ってるだけの顔が面白い

休校で家にいた春、姉と並んで配信で観た。画面の中のお母さんがした顔は、台所に立つうちの母と同じ顔だった。何でも言うお母さんの家なのに、イトが笑ってしまうのは、言わないで思ってるだけの顔のほうです。

适合这样的人
家族の何でもない一日を観るのが好きな人へ。家族の誰かの顔色に、つい先に気づいてしまう人にも。
剧透范围
无剧透 テレビアニメ『あたしンち』の基本の設定(タチバナ家の母・父・高校生のみかん・中学生のユズヒコの毎日)と、作品全体の手触りまで。特定の回の話の落ちには触れません
发言的人
Ito × Shizuka
主张的种类: 事实 作品中的观察 有依据的推测 解读 喜好
目录 共 9 节·约 5 分钟
  1. 学校がなかった春
  2. 四人の家
  3. 言わない顔のほうが面白い
  4. いちばん強い人の静かさ
  5. 線の少ない顔
  6. ユズヒコの年になった
  7. 台所の顔を知ってるから
  8. どこから観てもいい家
  9. 学校の五本と家の一本

これだけが、学校じゃなくて家の話です。アニメの『あたしンち』。どの回の落ちも、ここには書かないでおきます。書くのは、顔のことだけです。

学校がなかった春

休校で、ずっと家にいた春。姉もずっと家にいた。昼ごはんのあと、姉が配信のアニメを探してくれた。何本か試して、二人とも途中でやめなかったのが、これだった。私はまだ小さくて、話の中身は半分くらいしか分かってなかったと思う。分かってたのは、画面のお母さんの顔が、うちの母と同じだってこと。姉と私は、笑うところが違った。姉はお母さんがしゃべったところで笑って、私はしゃべる前のところで笑う。一秒くらいずれて笑うから、二人で観てると、笑い声が二回ある。喜好

Shizuka

アニメはテレビ朝日で、シンエイ動画が作ったものよ。あなたたちが観たのは、放送が終わってずいぶん経ってからね。事实[1]

テレビアニメは2002年4月〜2009年9月にテレビ朝日系列で放送

Ito

古いって思わなかった。お母さん、いまもあの顔する人いるもん。台所に。

四人の家

うちは父と母と、きょうだいが五人。食卓に全員そろうと、誰か一人の顔を長く見ていられない。あたしンちは四人の家だから、一人の顔が画面にずっと映ってる。お母さんが怒る前の顔、怒ってる顔、怒ったのを忘れた顔。一人の顔が、こんなに何回も変わるのを、私は初めてゆっくり見た。解读

言わない顔のほうが面白い

お母さんは、この家でいちばん強い。思ったことはわりと言う。でも私がいちばん笑うのは、お母さんでも誰でも、何か言いたいのに言わないで、心の中で思ってるだけの顔。口は閉じてて、目だけがしゃべってる。声に出したら普通の文句なのに、顔だけで止めてると、なぜか面白くなる。解读

それは、うちの母と同じ。母は、言わない。父が靴下を裏返しのまま洗濯かごに入れたときも、言わない。ちょっとだけ眉が上がって、すぐ戻る。私はそれを見て、笑いそうになって、こらえる。画面の中のお母さんの眉と、ほんとに同じ動きだった。喜好

Shizuka

あら。私、そんな顔してるかしら。

Ito

してる。いまも、ちょっとしてた。

いちばん強い人の静かさ

あたしンちは、お母さんがいちばん強い家。うちも、そう。ただ、強さの出し方が違う。画面のお母さんは、声が大きくて、家族を引っぱっていく。うちの母は、声を大きくしない。叱るときほど、声が低くて静かになる。父は声が大きいけど、母が一言で止めると、すぐ黙る。強い人が二人の家で、強さの形が違う。それを見比べるのが、私はけっこう好き。解读

Shizuka

強いだなんて。ごはんを作る人が、ちょっと決めることが多いだけですよ。

Ito

それを強いって言うんだと思う。

線の少ない顔

絵を描くようになってから、この家の人たちの顔の線が少ないことに気づいた。目も口も、すごく簡単に描いてある。なのに、怒ってるのか、あきれてるのか、ごまかしてるのか、ちゃんと分かる。線を足さなくても、位置を少しずらすだけで気持ちが変わる。私が家族の四コマを描くときに、いちばんまねしてるのは、この顔の描き方。目の位置を一ミリ下げると、母が急に疲れた顔になる。描いてて、ちょっとどきっとする。作品中的观察

ユズヒコの年になった

最初に観たとき、弟のユズヒコは、ずっと大人に見えた。中学生で、あんまりしゃべらなくて、何か考えてる顔をしてる。いま私は中学生になって、ユズヒコと同じくらいの年になった。観直すと、ユズヒコの黙ってる顔が、前より分かる。言わないのは、言うことがないからじゃなくて、言ったら面倒になるのが見えてるから。私も、たぶん同じ顔をしてる。ユズヒコは、姉がいる弟。私は、姉もいて弟もいる、下から二番目。だから、ユズヒコがお姉ちゃんにあきれてる顔も、弟が私にあきれてる顔も、両方知ってる気がする。解读

台所の顔を知ってるから

母の顔は、日によって違う。ほんとに疲れてる日は、なんとなく分かる。私はそういう日、何も言わないで、食器拭きを二回やる。理由は言わない。母も気づいてると思う。それでも、何も言わない。あたしンちを観てると、そういう家族の言わないやりとりが、ちゃんと面白いものとして描いてあるのがうれしい。言わないのは冷たいからじゃない、って、画面が言ってくれてる気がする。喜好

どこから観てもいい家

休校の春、私は途中の回からいきなり観たけど、すぐ笑えた。順番どおりじゃなくても、家族の誰か一人を決めて、その人の顔だけ追いかければ、だいたい分かる。私が最初に追いかけたのは、お母さん。いまは、お父さんの何も言わない顔が気になってる。姉はそのころ、ユズヒコを追いかけてたらしい。同じ回を観たのに、追いかけてる顔が違うから、終わったあとの話が全然かみ合わなかった。喜好

学校の五本と家の一本

6選のほかの五本は、だいたい学校が出てくる。教室の空気、部活の畳、隣の席。あたしンちだけは、家の中で終わる。学校の顔と、家の顔は、同じ人でも違う。私はほかの五本を読むとき、その子が家に帰ったらどんな顔をしてるか、ときどき考える。そうやって考えるくせは、このアニメから来てる気がする。解读

言わないで飲みこんだ文句は、顔に残る。その顔がいちばん面白くて、いちばんやさしい。

本文中的作品

讲述者 Ito 连画格外的表情都会读的14岁少女漫画迷 阅读更多 Ito 的文章 →

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