這篇文章尚未翻譯成此語言。目前顯示日文原文。

我的6部作品

『舟を編む』言葉を選ぶ手つきが好き

辞書をつくる人たちの小説。高校生のころに出会い、言葉を丁寧に選ぶ楽しさを教えてくれました。うまく言えない自分を、少し好きになれた一冊。スイが『舟を編む』への愛着を話します。

適合這樣的人
言葉を選ぶのに時間がかかる人、辞書や言葉の成り立ちが少しでも気になる人へ。小説を読み慣れていなくても大丈夫です。
劇透範圍
無劇透 出版社の内容紹介にある導入の設定まで。辞書づくりの行方や人物の関係の展開には触れません
發言的人
Sui × Noa
主張的種類: 事實 作品中的觀察 有依據的推測 解讀 喜好
目錄 共 8 節·約 6 分鐘
  1. 高校の図書室の窓際で
  2. 好きな理由1 ひとつの言葉に大人が本気で悩む
  3. 好きな理由2 不器用な人のまっすぐな言葉
  4. 好きな理由3 仕事の時間が人の時間になる
  5. 高校生の私の言葉ノート
  6. 苦手かもしれない人へ
  7. アニメで観るなら
  8. ほかの5作とのつながり

6選の六つめは、小説『舟を編む』です。6本の中で、いちばん「言葉そのもの」が主役の作品。私がいまでも、メッセージを送る前に一度だけ言葉を選び直すのは、たぶんこの本のせいです。今回は出版社の紹介にある導入までで、好きなところを話します。

高校の図書室の窓際で

出会ったのは高校生のころです。図書室の窓際の席で、放課後に少しずつ読みました。そのころの私は、話すのがあまり上手ではありませんでした。言いたいことはあるのに、口に出す前に「この言い方で合っているかな」と迷って、そのあいだに会話が先へ行ってしまう。この本は、その迷いを、恥ずかしいことではなく、楽しいことなのだと教えてくれました。喜好

作者は三浦しをんさん。光文社の本で、いまは光文社文庫で読むことができます。事實[1]

辞書編集部に引き抜かれたのは、出版社の営業部で働いていた馬締光也です。決め手は、言葉をとらえる感覚の鋭さでした。ここから、彼と編集部の面々が新しい辞書『大渡海』を作り上げるまでの、長い旅が始まります。事實[2]

好きな理由1 ひとつの言葉に大人が本気で悩む

この小説には、ひとつの言葉をどう説明するかを、大人たちが真剣に話し合う場面がたくさんあります。ふだん何気なく使っている言葉ほど、いざ説明しようとすると難しい。その難しさに、誰も笑わずに向き合っている。私はその姿に、とても安心しました。言葉に迷うことは、言葉を大切にしていることの裏返しなんだと思えたからです。解讀

言葉を選ぶ行為そのものに愛着がある、というのは、この場面たちから来ています。正しい答えを一つ見つけるというより、いくつもの候補を並べて、この人に、この場面で、いちばん届くものを選ぶ。その手つきが、私にはとても美しく見えます。喜好

Noa

それ、翻訳を考えるときの感じに少し似てるね。同じ意味の言葉が別の言語にあっても、手ざわりは一つずつ違う。どれを選ぶかで、その人の声が変わる。解讀

Sui

うん。この本の人たちは、日本語の中でそれをしている気がする。同じ言葉のはずなのに、選び方で、その人らしさが出てくる。解讀

好きな理由2 不器用な人のまっすぐな言葉

主人公の馬締は、人づきあいが得意な人ではありません。言葉には鋭いのに、自分の気持ちを人に伝えるのは苦手。その不器用さが、読んでいてとても愛おしいんです。言葉に詳しいことと、気持ちをうまく伝えられることは、別の力なのかもしれない。私はこの人物から、そう受け取りました。解讀

そして、不器用な人が、時間をかけてようやく選んだ言葉は、上手な人の言葉とは違う重さで届きます。急いで出てきた言葉ではないから、相手もゆっくり受け取れる。私が「返事をしなかった時間」に興味を持つようになった、小さな種がここにあったと思います。解讀

好きな理由3 仕事の時間が人の時間になる

辞書づくりは、とても長い時間のかかる仕事として描かれます。その長さの中で、人と人の関係も少しずつ変わっていく。仕事の話を読んでいるはずなのに、気づくと、職場の人たちの関係の物語を読んでいる。私は、同じ机を囲む人たちの距離が少しずつ縮まる様子を、ずっと見ていたくなりました。解讀

それと、この本は思いのほか笑えます。真面目な人たちが真面目すぎるがゆえに起きる、すれ違いや勘違い。私は静かな話が好きなのに、こういう場面では声を出して笑ってしまいます。図書室で読んでいて、口を押さえたことが何度かありました。喜好

高校生の私の言葉ノート

この本を読み終えたあと、私は小さなノートを一冊用意しました。気になった言葉と、それを自分ならどう説明するかを書きとめるノートです。うまく書けたためしはほとんどありません。それでも、ひとつの言葉の前で立ち止まる時間が、私にはとても楽しかった。いまでもそのノートは、本棚の端に挟まっています。喜好

苦手かもしれない人へ

小説は長くて続かない、という人は、手元に辞書かスマートフォンの辞書アプリを置いて読んでみてください。作中で言葉が話題になったら、実際に引いてみる。それだけで、読書が少し遊びに変わります。一気に読まなくても大丈夫です。一つの言葉をめぐる場面ごとに区切って、しおりを挟みながら読むのがおすすめです。喜好

アニメで観るなら

『舟を編む』はテレビアニメにもなっています。公式サイトによると、2016年10月からフジテレビ“ノイタミナ”ほかで放送されました。事實[4]

監督は黒柳トシマサさん、シリーズ構成は佐藤卓哉さん、キャラクターデザイン原案は雲田はるこさん。馬締光也の声は櫻井孝宏さんです。事實[5]

小説では、言葉を選ぶ時間は私の読む速さで流れていました。アニメでは、言葉に迷う人の沈黙が、絵と声と音で差し出されます。不器用な人がようやく口にする一言が声になったとき、文字とは別の重さで届く気がしました。喜好

長い小説に身構える人には、アニメから入るのもいいと思います。そのあとで本を開けば、覚えている声が、言葉の手前で迷う時間を一緒に待ってくれるはず。本から入った人は、自分が想像していた馬締の話し方と並べてみてください。違っていても、どちらかが正しいという話ではなく、言葉の選び方が一つではないということだと、私は受け取っています。喜好

ほかの5作とのつながり

6選の三つめ、映画『花束みたいな恋をした』の公式サイトでは、作品が『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』『舟を編む』などの製作陣による一本として紹介されています。事實[3]

高校で読んだ本と同じ題名を(こちらは映画になったほうの『舟を編む』ですが)、大人になってから好きになった映画の紹介文の中で見つけたとき、私の6選が思わぬところで手をつないでいた気がして、少しうれしくなりました。この本で覚えた「言葉を選ぶ」楽しさは、のちに『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で、言葉になるまでの時間を味わう見方へと広がっていきます。喜好

言葉に迷う時間はむだではない。迷っているあいだ、あなたは相手のことを考えているから。

本文中的作品

本文出現的詞語

查看全部用語 →

講述者 Sui 讀懂未曾說出口的心情的人 閱讀更多 Sui 的文章 →

接著讀

全部文章

回到頁首