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我的6部作品

『ワンパンマン』の一発の手前を読む

中学のころ、数秒の切り抜きで一発の場面だけを見て、その夜のうちに作者が自分のページで描いていた元の版までさかのぼった。一発で終わる戦いの、終わる手前に何が描いてあるのか。元の版と描き直しの版を、ミナトが同じ地面の二枚の図として読む話。

適合這樣的人
切り抜きで一場面だけ知っている漫画がある人へ。同じ話の別の版を読み比べるのが好きな人にも。
劇透範圍
無劇透 漫画『ワンパンマン』(ONEのWeb版と、村田雄介作画のリメイク版)の始まりの設定(どんな敵も一撃で倒してしまうヒーロー・サイタマ)まで。物語の展開・二つの版の違いの中身・結末には触れません
發言的人
Minato
主張的種類: 事實 作品中的觀察 有依據的推測 解讀 喜好
目錄 共 7 節·約 5 分鐘
  1. 数秒の切り抜きから元の元へ
  2. 二つの版の成り立ち
  3. 一発で終わる話の組み立て
  4. 顔の線が増えるとき
  5. 同じ地面を二つの縮尺で
  6. 長い連載に気後れする人へ
  7. 一番下からの話とてっぺんの話

どんな敵も一発で倒すヒーロー。五本目はその漫画にした。誰と戦うのか、どこまで続くのかは書かない。一発で決着する話を、俺がどこを見て読んでいるのか、という話をする。

数秒の切り抜きから元の元へ

中学のころ。流れてきた切り抜きは、ほんの数秒だった。大きな敵が名乗りを上げて、ヒーローが一回殴って、終わる。それだけで、スクロールする親指が止まった。その夜のうちに、描き直された版を見つけて、さらにその元をたどった。行き着いたのは、作者が自分のページで描いていた版。喜好

一本の作品から、元へ元へとさかのぼる。俺のその癖は、たぶんこの夜についた。動画の数秒から始めて、明け方には、作者が最初に描いた絵の前にいた。眠いはずなのに、目だけは妙に冴えたまま。朝ごはんの席で、母に「目が赤い」と言われた。何を読んでいたかは言わなかった。言っても、たぶん一行では伝わらなかった。喜好

二つの版の成り立ち

元の版は、Web漫画の作家ONEが、自分のホームページで連載を始めたもの。のちに、ONEが原作を、村田雄介が作画を受け持つリメイク版が、Webの「となりのヤングジャンプ」で始まった。同じ話に、絵が二通りある。事實[1]

雑誌でもアプリでもなく、作者個人のページ。そこにたどり着いたとき、元の、さらに元に来た、という手応えがあった。誰かが選んで並べた棚じゃなくて、描いた本人が自分で置いた場所。中学生の俺には、それが裏口から入った部屋みたいに見えた。誰にも教わらずに見つけた場所は、それだけで少し自分のものになる。喜好

一発で終わる話の組み立て

主人公のサイタマは、どんな相手でも、一発のパンチで倒してしまう。強さの話であると同時に、笑いの漫画でもある。事實[1]

俺が好きなのは、まずそこから来る緊張の置き場所。決着は、たいてい一コマで来る。勝つか負けるかも、だいたい先に見当がつく。だから読む目は、殴る前に行く。敵がどれだけ長く名乗ったか。どれだけ大きく構えたか。周りがどこまで追いつめられていたのか。その手前の長さが全部、一発のためのふりになっている。解讀

切り抜きで流れてくるのは、たいてい一発の瞬間だけ。俺もそこで引っかかった。でも元までたどって読むと、一発そのものより、その手前の数ページのほうが、ずっと手間をかけて描かれているように見えた。切り抜きが切り落としていた側に、この漫画の本体があった。解讀

顔の線が増えるとき

二つ目は、サイタマの顔。ふだんは、ほかの登場人物よりずっと少ない線で、ぼんやりした顔に描かれていることが多い。それがときどき、線の多い真剣な顔になる。同じ人の顔が、場面によって描き込みの量ごと変わる。作品中的觀察

俺はこれを、絵の中の速さの切り替えだと思って読んでいる。気の抜けた所は少ない線で流して、大事な所だけ線を増やす。俺が動画でやっていることを、絵のほうが先にやっている。線の少ない顔が出てくると、肩の力が抜ける。線が増えると、こっちの背筋が伸びる。解讀

同じ地面を二つの縮尺で

三つ目は、版が二つあること。俺は元の版を先に読んでいたから、リメイク版を開いたときには、次に何が起きるかをもう知っていた。それでも、ページをめくる手は遅くなった。知っている話を、知らない密度で読む。それがこんなに面白いとは思っていなかった。喜好

仕事でいうと、同じ地面を、粗い縮尺と細かい縮尺の二枚で見る感じ。粗いほうで道筋をつかんで、細かいほうで、そこに何が建っていたかを知る。どっちか一枚だけだと、地図として足りない。二枚を重ねて、やっと土地の形になる。どの場面がどう違うかは、読むなら言わない。解讀

サイタマを好きなキャラクターの三人に入れているのも、二枚で見たからだと思う。元の版の少ない線のサイタマと、リメイク版の細かい線のサイタマ。同じ人なのに、二枚とも、どこか退屈そうな顔をしている。強すぎて張り合いがない人の顔を、二人の手が別々に描いて、同じところに着いている。解讀

長い連載に気後れする人へ

長く続いている漫画だから、どこから入るか迷う人もいると思う。俺の入口は、数秒の切り抜きだった。そこから一話目に戻って、一発の場面が来るたびに、その手前の数ページだけ二回読んだ。それで十分ついていけた。版を選ぶのに迷うなら、手に取りやすいほうからでいいと思う。俺はたまたま、元が先だった。喜好

それと、切り抜きで一発の場面だけを先に見てしまった人も、たぶん損はしていない。俺がそうだった。結果を知っているぶん、目が自然に手前へ行く。一発の前に、誰が何を言って、どんな顔をしていたか。そこを探しにいく読み方は、切り抜きから入った人のほうが、むしろ得意なんじゃないかと思う。喜好

一番下からの話とてっぺんの話

一本目の『俺だけレベルアップな件』は、いちばん下から一段ずつ上がる話だった。こっちは、話が始まった時点で、もう上に着いてしまっている人の話。てっぺんに着いた人が、次に何を探すのか。縦と横の両方で読むと、強さの話が、強さ以外の話に見えてくる。三本目の『サマータイムレンダ』では断片を集めて組み立てたけど、この漫画では、一つの断片から元へ元へと下っていった。組み立てる読み方と、さかのぼる読み方。俺の読み方の両方の端に、この二本がある。解讀

一発の前の数ページを、二回読む。切り抜きが切り落とした側に、その漫画の本体がある。

本文中的作品

講述者 Minato 不是在父親的書架前,而是在自己的直向捲動裡長大的23歲 閱讀更多 Minato 的文章 →

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