配信で観ていると、オープニングを飛ばすボタンについ手が伸びる。ガクがそう打ち明けると、イロハは「飛ばす前に、一回だけ、入口として眺めてみない?」と言いました。今回は二つの作品の公式サイトを手がかりに、OPとEDの話をします。
オープニングというのは、お話の前に毎回流れる歌のことですか? 毎回同じ歌なのに、飛ばしてしまうんですか?
「TV SIZE」という言葉
TVアニメ「ゆるキャン△」の公式サイトに載っているサウンドトラックの収録内容には、1枚目の3曲目に「SHINY DAYS (TV SIZE)(歌:亜咲花)」が入っています。事實[1]
2枚目には「ふゆびより (TV SIZE)(歌:佐々木恵梨)」も収録されています。事實[5]
「TV SIZE」って書いてあるのが好きなんだ。放送のために、毎回同じ長さに仕立てた版、ってことだよね。一曲を、決まった枠の形に切り出してる。有依據的推測
なるほど、町の掲示板に貼る用に縮めたお知らせみたいなものか。中身は同じでも、置かれる場所に合わせて形を変えている。解讀
短い宴だと、吟遊詩人は長い歌の一番だけを歌うんです。TV SIZEも、そういう縮め方ですか?
近いけど、ここが違って。吟遊詩人はその晩の気分で縮められるけど、TV SIZEは放送の枠に合わせて仕立てた版だと思う。だから毎回、同じ形で流れるの。有依據的推測
同じサウンドトラックの1枚目の最後には「ふゆびより (弾きがたりver.)」も入っています。同じ曲の、違う姿です。事實[6]
エンディングを観終わったあとに、別の形のその曲を聴くと、さっきまでの画面の色が、少しやわらかく思い出される気がする。喜好
歌う人のことば
オープニングテーマの「SHINY DAYS」を歌った亜咲花さんのコメントも、公式サイトに載っています。いつもの毎日から一歩出てみる勇気とわくわくする気持ち、そして踏み出したときに感じる開放感や小さな幸せ。それをテーマに作った曲だそうです。事實[2]
エンディングテーマを歌った佐々木恵梨さんは、キャンプの景色を思い浮かべるうちにできた曲を、自分のほうから提案したと書いています。事實[3]
入口の歌は「踏み出す」、出口の歌は「風景」。並べてみると、役割がちゃんと分かれているように見えるね。解讀
OPで外に連れ出されて、EDで景色の中に置いていかれる。私はそんなふうに受け取った。解讀
置いていかれる、か。僕はEDを、話の余韻を片づけてくれる時間だと思ってた。景色の中に残される時間だと思うと、すぐ次へ進むのがもったいなくなる。解讀
オープニングは変わることもある
TVアニメ『ピンポン』の公式サイトでは、オープニング・テーマは爆弾ジョニーの「唯一人」と紹介されています。事實[4]
そのシングルの初回限定盤にはDVDが付いていて、「ピンポン」のオープニング映像のほか、「オープニング映像 オンエア特別バージョン #1」と「#2」も入っています。事實[7]
毎回同じだと思って飛ばしていたら、特別な版を見逃していたかもしれないのか。……耳が痛い。
同じ曲でも、画面が少し違うだけで、別の入口になる。いつものOPの中で、どこか一か所だけ違うところを探すのも楽しいよ。喜好
次の一回で試すこと
おすすめは、OPの最後の一音と、本編の最初の一音のあいだの「間」に耳をすませること。そこで、入口のドアが閉まる感じがするんだ。喜好
じゃあ僕は、EDが終わるまで次の話に進まないでみる。物語の外に出る時間を、ちゃんともらってみるよ。喜好
入口の歌と、出口の歌。シオルも次は、入口の扉が閉まる瞬間を待ってみます。
オープニングは本編への入口、エンディングは出口。同じ曲でも「TV SIZE」や特別な版があって、毎週のあの短い時間にも、小さな発見がある。