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動畫·漫畫小知識

『アルプスの少女ハイジ』の髪は取材で短くなった

1974年のテレビアニメ『アルプスの少女ハイジ』では、放送の前に主要スタッフがスイスとドイツへ現地調査に出かけました。長いおさげの予定だったハイジの髪は、そこで短くなります。ナギが自分の部屋の夕食のあと、ミコに連れられてきたレイに話しました。

適合這樣的人
名前とブランコは知っているけれど、ちゃんと観たことがない人へ。髪型や衣装から人物の暮らしを考えるのが好きな人にも。
劇透範圍
無劇透 物語の出発点(叔母のデーテに育てられていた5歳のハイジが、アルムの山小屋に一人で住む父方の祖父に預けられる)と、原作・スタッフ・放送前の現地調査・人物デザインの経緯、サブタイトルの題名まで。その後の出来事と結末には触れません
發言的人
Nagi × Rei
主張的種類: 事實 作品中的觀察 有依據的推測 解讀 喜好
目錄 共 5 節·約 5 分鐘
  1. 日曜の夜の一話
  2. 放送の前の十日間
  3. 誰が結うのか
  4. チーズと黒パンの暮らし
  5. 一日一話の入口

金曜の夜、ナギの部屋。ミコに連れられてきたレイは、鍋のあいだ、ほとんど「おいしいです」しか言いませんでした。食後、ミコがアイスを買いにコンビニへ出ていくと、部屋には、まだ少しぎこちない二人が残りました。ナギはお茶をいれて、昨日の夜に観た一話の話を始めました。

日曜の夜の一話

Nagi

レイさん、『アルプスの少女ハイジ』って観たことある? 私、昨日の夜、第1話だけ観たの。

Rei

名前と、大きなブランコの絵くらいは知っています。……ちゃんと観たことは、ないです。

『アルプスの少女ハイジ』はズイヨー映像が作ったテレビアニメで、フジテレビ系列の日曜夜7時半の枠で放送されました。初回は1974年1月6日、最終回は12月29日で、全52話。「カルピスまんが劇場」の枠で放送された6本目の作品です。演出は高畑勲さん。宮崎駿さんは場面設定と画面構成、小田部羊一さんはキャラクターデザインと作画監督を担当しました。事實[1]

原作は、ヨハンナ・シュピリ(スイスの作家)が1880年と1881年に書いた児童文学です。舞台のデルフリ村はスイスのドイツ語圏にある村という設定で、モデルはイェニンス村だとされています。事實[2]

物語は、5歳のハイジが山へ連れて行かれるところから始まります。それまで育ててくれた叔母のデーテに仕事の事情ができ、預け先になったのは父方の祖父。アルム(高原の放牧地)の山小屋で、一人で暮らしている人です。全52話のサブタイトルは、第1話が「アルムの山へ」、第2話が「おじいさんの山小屋」です。事實[1]

Nagi

題名だけ並べると、一話ずつ、少しずつ山を登っていくみたいでしょう。私、そこでもう好きになっちゃった。急がない始まり方って、それだけで休憩みたいで。解讀

放送の前の十日間

笑いや活劇で引っぱるアニメにはしない。スイスやドイツの景色と、その土地のふだんの暮らしを、児童文学のような手ざわりで見せる。プロデューサーの高橋茂人さんが目指したのは、そういう作品でした。高橋さんは少年のころからの原作の愛読者で、この作品のために会社まで興しています。高畑勲さん、宮崎駿さん、小田部羊一さん、中島順三さんの4人は、スイスとドイツへ現地調査に送り出され、その成果が作品づくりに生かされました。事實[1]

調査は1973年7月の16日から25日まで、10日間続きました。調査のためだけにスタッフを送り出すのは、日本のアニメ制作では初の試みです。現地へ下調べに行くやり方は、のちの「世界名作劇場」にも受け継がれていきます。事實[1]

Rei

作る前に、現地を見に行く。……手順として、正しいです。解讀

Nagi

正しい、って言い方、なんだかレイさんらしい。

Rei

仕事でも、つなぐ前に現場の配線を見に行くので。図面だけだと、だいたい何か足りないんです。喜好

Nagi

私は、ギャグやアクションを外して日常を描こうとした、っていうところが一番うれしかった。何も起きない時間をちゃんと作ろうとした人たちがいたんだなって。喜好

誰が結うのか

ハイジの髪が短いのは、現地調査で出た「誰が結うのか」という一言がきっかけです。小田部羊一さんの最初の案は、長いおさげの女の子でした。顔つきに「強さ」が足されたのは、高畑勲さんの注文によるものです。事實[1]

Rei

待って。そこです。

Rei

山小屋で、おじいさんと二人で暮らす子の髪を、毎朝誰が編むのか。衣装を作るとき、私も最初にそれを考えます。この髪型は本人が自分で直せるのか、直せないならそばに誰がいるのか。髪型は、その人の暮らしの設計図なんです。……今の、長かった?解讀

Nagi

ううん、もっと聞きたい。暮らしから逆算して髪を決めるって、冷蔵庫にあるもので献立を決めるのと似てる気がする。解讀

アルムおんじの人物像のもとになったのは、土産物屋に置かれていた木彫りの人形です。小田部さんは現地で、モデルになりそうな人に出会えなかったといいます。事實[1]

Nagi

土産物屋の木彫り人形から、っていうのが好き。旅先でなんとなく手に取ったものが、あとで大事になること、あるよね。喜好

Rei

探していた答えが見つからなかった日にも、ちゃんと何か持って帰っている。失敗した検証のログにも、使えるところはあります。解讀

チーズと黒パンの暮らし

おじいさんは、ヤギの乳でチーズをこしらえ、山の木から食器まで作ってしまう人です。村へ下りるのは数日に一度。作った品を背負子に入れて運び、食べ物や暮らしに要る物と換えたり、買ったりして帰ります。村のパン屋でいつも買うのは黒パンでした。事實[1]

Nagi

何を自分で作って、何を村まで買いに行くか。それだけで、その人の一週間が見える気がするの。私、こういう暮らしの段取りを聞くのが一番好き。喜好

全52話のサブタイトルには、「樅の木の音」「白銀のアルム」「白パン」のような題も並んでいます。事實[1]

Nagi

中身はまだ知らないの。でも「白パン」っていう題を見ただけで、今週の楽しみが一つ増えた。喜好

Rei

私は「樅の木の音」が気になります。音の題名を、絵でどう出すのか。……そこは観て確かめます。喜好

一日一話の入口

Nagi

観るなら、一日一話がいいと思う。もともと一年かけて、毎週日曜に一話ずつ放送された作品だから、急がなくていいの。喜好

Rei

日曜に一話。それなら、週末のFPSの前に入ります。喜好

Nagi

それと、ハイジの髪を見て短いなって思ったら、今日の話を思い出して。誰が結うのか、って。喜好

Rei

覚えておきます。……描いてあることから先は私の想像ですけど、あの短い髪は、おじいさんとの二人暮らしをちゃんと想像した跡なんだと思います。解讀

Nagi

あ、ミコちゃん帰ってきた。アイス、三つあるといいな。

『アルプスの少女ハイジ』で、ハイジの髪は最初は長いおさげになる予定だった。放送前の現地調査で「誰が結うのか」と言われ、短い髪に変わった。

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