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我的6部作品

『メメント』で順番という魔法を知った

中学生のとき、居間で観た一本の映画が、物語の「中身」と「見せ方」を分けて考えるきっかけになった。レンの6選、4本目は『メメント』。真相には触れずに、場面の並べ方そのものに夢中になった話を書きます。

适合这样的人
映画の「話の中身」と同じくらい「見せ方」が気になる人へ。少し混乱する映画を、混乱ごと楽しんでみたい人にも。
剧透范围
无剧透 公開時の紹介文にある主人公の設定と、場面の並べ方という形式まで。事件の真相・結末には触れません
发言的人
Ren × Sui
主张的种类: 事实 作品中的观察 有依据的推测 解读 喜好
目录 共 8 节·约 5 分钟
  1. どんな映画か
  2. 居間のテレビで
  3. 好きな理由その一:絵本の順番遊びの続き
  4. その二:主人公と同じ「いま」に置かれる
  5. その三:写真と手書きの文字
  6. その四:二時間で見渡せる
  7. これから観る人へ
  8. ほかの好きな作品とのつながり

同じ話でも、どの順番で見せるかで、まったく別の体験になる。いまでは当たり前に言えるこのことを、僕は一本の映画で、体ごと知った。6選の4本目は『メメント』。事件の真相や結末には触れません。書くのは、主人公の設定と、場面の並べ方という「形」のことだけです。

どんな映画か

監督・脚本はクリストファー・ノーラン。上映時間は113分のアメリカ映画です。事实[1]

ノーラン監督にとっては長編映画の第2作で、初めての商業映画作品にあたります。事实[2]

主人公は、記憶が10分しかもたない男。ポラロイド写真やメモ、体に彫ったタトゥーに記憶を残し、それを頼りに事件を追っていく。しかも物語は、時系列を逆にたどる形で語られる。紹介文で明かされているのは、このあたりまでです。事实[3]

居間のテレビで

観たのは中学生のとき。家族が借りてきたDVDを、居間のテレビで一緒に観た。最初の十分くらいは、何が起きているのか、正直よくわからなかった。隣で家族も首をかしげていて、二人して黙りこんだまま画面を見ていた。

途中で、わからなさの種類が変わったのを覚えている。「話がわからない」から、「この映画がどう組み立てられているのかを知りたい」に変わった。観終わったあと、僕は自分の部屋で、思い出せる場面をメモ用紙に一枚ずつ書き出していた。

好きな理由その一:絵本の順番遊びの続き

小さいころ、同じ絵本を何度も読み直しながら、ページの順番を入れ替えたらどうなるんだろうと考えていた。実際に、ばらばらにできる紙芝居で順番を入れ替えて、一人で遊んだこともある。

この映画を観たとき、あの遊びを、大人が本気でやっている、と思った。同じ出来事でも、どこから見せて、何を後に回すかで、観る人の気持ちの動き方が変わる。中身と見せ方は、別々に考えられる。中学生の僕にとって、それは世界の見え方が一段変わるくらいの発見だった。解读

その二:主人公と同じ「いま」に置かれる

主人公は、少し前のことを覚えていられない。そして観ている僕も、この映画の並べ方のせいで、いま見ている場面の「直前」をまだ知らない。主人公の状態を、説明として聞かされるのではなく、観客のほうも同じ立場に置かれて体験する。解读

説明されて理解するのと、同じ場所に立たされて感じるのとでは、残り方がまるで違う。形式が、そのまま主人公への共感の通り道になっている。僕が「見せ方」に惹かれるのは、それが単なる技巧ではなく、誰かの気持ちに近づく方法にもなりうると、この映画で知ったからだと思う。解读

Sui

形式が共感の通り道になる、っていうのは面白いね。私はいつも台詞の側から人に近づこうとするから、その入り方はしたことがなかった。

Ren

逆に聞きたいんだけど、スイがこの映画を観るなら、どこから入る?

Sui

たぶん、写真を手に取るときの、主人公の手かな。すぐに見るのか、一度ためらうのか。言葉にしない気持ちは、手の止まり方に出る気がする。喜好

Ren

……それは見てなかった。写真に何が写っているかばかり追ってた。次に観るときは、手のほうを見てみる。

その三:写真と手書きの文字

画面には、主人公が記憶の代わりに残す写真やメモが何度も映る。人の顔の写真に、短い言葉が手書きで添えてある。物語の情報が、台詞ではなく「書かれた文字」として画面に置かれる。その手ざわりが、ノートを取る癖のある僕にはたまらなかった。作品中的观察

僕自身、いまも気になる場面があると、短いメモを書く。ただ、僕は付箋の色分けの意味をよく忘れる。この映画を観返すたびに、せめて色のルールくらいは書き残しておこうと思うのだけど、まだ実行できていない。

中学のあのメモ用紙は、しばらく机の引き出しに入れたままだった。ときどき取り出しては、時系列どおりに並べたり、映画で見た順番に戻したりした。並べ方を変えるたびに、同じ紙の束が違う話に見える。それが面白くて、ほかの映画でも同じことをするようになった。

その四:二時間で見渡せる

長い大河より、映画一本で全体を見渡せる長さのほうが、構造を味わうには向いていると僕は感じる。最初から最後までを一度に体に入れられるから、組み立て全体を、ひとつの形として受け取れる。喜好

これから観る人へ

二時間弱、途中で止めずに観られる日を選んでほしい。そして最初の十分でわからなくても、整理しようと頑張らなくていい。わからなさを抱えたまま、主人公と同じ場所に立っている感覚を、少しだけ味わってみてください。観終わったあとに、思い出せる場面を紙に書き出してみると、自分がどの順番でこの映画を覚えているかが見えてきて、それがまた面白い。喜好

ほかの好きな作品とのつながり

中身と見せ方を分けて考える習慣は、高校で『STEINS;GATE』の二周目にノートを置かせることになった。知る順番が体験を変える、という感覚は、のちに『Outer Wilds』で、自分で知る順番を選ぶ遊びへとつながっていく。

観終わったら、思い出せる場面を一枚ずつ紙に書き出して、自分が覚えている順番を眺めてみる。

本文中的作品

讲述者 Ren 拆解故事结构的探究者 阅读更多 Ren 的文章 →

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