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动画·漫画小知识

『紅き大魚の伝説』の春と秋は同じ一文から生まれた

2016年の中国のアニメ映画。少女チュンと幼なじみのチウの名前は、『荘子』の同じ一文から取られています。関係性を読むレイが、舞台に通うチアキと、名前と題名の話をしました。

适合这样的人
登場人物の名前の由来を調べるのが好きな人へ。中国の古典や神話をもとにしたアニメ映画を探している人にも。
剧透范围
无剧透 物語の出発点(海の奥の世界に住む16歳のチュンが、成人の儀式で初めて人間界へ行き、嵐の中で助けてくれた少年に恩を返そうと決める)と、登場人物の名前・原題・舞台のモデルが中国の古典や土地に由来することまで。そのあとの出来事と結末には触れません
发言的人
Rei × Chiaki
主张的种类: 事实 作品中的观察 有依据的推测 解读 喜好
目录 共 5 节·约 5 分钟
  1. 大魚と海棠
  2. 春と秋の名前
  3. 鯤という魚
  4. 鳥かごのような家
  5. 待った人たち

日曜の昼、劇場の近くの喫茶店。遠征で東京に来たチアキは、マチネの開場まで一時間ほど空いていました。レイはノートパソコンを閉じて、解釈メモのタブを一つだけ開いたスマートフォンをテーブルに置きました。

大魚と海棠

Rei

チアキ、名前の由来で関係性が見える映画、観た?

Chiaki

その聞き方、もう答えを持ってる人の聞き方だよね。どれ?

2016年公開の中国映画『紅き大魚の伝説』(原題『大魚海棠』、英題 Big Fish & Begonia)。ジャンルはファンタジーのアニメです。監督の梁旋さんと張春さんはアニメーション作家で、二人にとってはこれが初めての監督作でした。日本ではまず、2017年の第16回東京アニメアワードでお披露目されています。そのときの題名は『ビッグフィッシュ アンド ベゴニア』。いまはNetflixで配信されています。事实[1]

題名ぜんたいがあらわすのは、人の心がもつ「強さ」と「柔らかさ」の二つの面だそうです。梁旋さんによると、一語ずつにも役があります。「大魚」は少年で、象徴するのは「自由」。「海棠」(カイドウ)は少女で、こちらは「思い」の象徴です。事实[1]

Rei

待って。題名の時点で、二人が並んでる。片方が自由で、片方が思い。これは作り手の説明。ここから私の解釈。並べた時点で、二つはもう引っ張り合ってる。解读

Chiaki

舞台のチラシでもあるよ。題名に二人の名前が並んでたら、それだけで客席は何かを受け取る準備をする。解读

春と秋の名前

網にからまって動けずにいたチュンを、一人の少年が救います。その恩を返そう、とチュンは決めます。そもそもチュンが人間界へ向かったのは、16歳の誕生日に迎える成人の儀式のため。生まれて初めての旅で、その途中、嵐に巻き込まれたのでした。チュンのふるさとは、海の深いところにある、神に仕える者たちの世界です。事实[1]

チュンの名前は、『荘子』逍遥遊篇の、大昔の大椿なる者が八千年を春とし、八千年を秋とした、という一文から来ています。原語では「春」と同じ発音の「椿」の字があてられています。幼なじみの少年チウ(17歳、秋風を司る)の名前も同じ一文から取られ、「秋」と同じ発音の「湫」の字があてられています。事实[1]

Chiaki

……同じ一文から、二人。

Rei

そう。春と秋。公式には、由来が同じ文だということまで。そこから先は、私が勝手に足す。春と秋は同じ季節にはならない。でも、同じ八千年の中で交代で巡ってくる。並ばないのに、片方がないと一年にならない二人。解读

Chiaki

役者の目線で言うと、それは立ち位置の話だね。同じ板の上で、ずっと対角に立たされる二人。近づかない距離がいちばん目立つ配置。解读

Rei

それ。距離が先に決まってる関係。……今の、長かった?

Chiaki

まだ開場まで五十分ある。

鯤という魚

物語のもとは、『荘子』に出てくる大魚「鯤」(こん)の話です。題材はほかにも、『荘子』を含む中国の古い書物や神話から取られています。人間界でチュンが出会う少年の名前も、クン(鯤)です。事实[1]

鯤は中国の伝説の魚ですが、文献によって大きさがまるで違います。『爾雅』の字の説明では「魚子」、つまり卵からかえって間もないこまかな魚か、魚の卵のこと。一方で『荘子』逍遥遊篇の寓話に出てくる鯤は、北の果ての海にすむ、数千里もの巨大な魚です。その寓話で鯤と対になって登場するのが鵬(ほう)。鯤が姿を変えたものが鵬だ、という記述もあります。事实[2]

Rei

小さい魚の字なのに、いちばん大きい魚の名前。これは辞書の話で、映画がそうだとは言ってない。そこは分ける。有依据的推测

Chiaki

でも、知ってから観ると、名前を呼ばれるたびに少し身構えちゃうね。小さいのか、大きいのか。喜好

鳥かごのような家

張春さんの目には、土楼は「鳥かご」を思わせる建物に映るそうです。そこに、自由を求めて外へ飛び出すという作品の主題を重ねています。主な舞台になる異世界のモデルも、中国・福建省の土楼建築と、そのまわりの土地。梁旋さんと張春さんは福建まで出かけ、じっくり調べています。事实[1]

Chiaki

舞台美術の話として聞くと、すごく分かる。円いセットの中に人が並ぶと、客席からは囲われてるように見えるの。出口がどこにあるか、つい探しちゃう。解读

Rei

鳥かごの家と、自由の名前の題名。セットと題名が、同じことを言ってる。……これも私の解釈ね。解读

待った人たち

映画の原型は、梁旋さんが2004年に見た夢から作った、7分間のFlashアニメです。完成までには12年かかり、資金に困った時期もありました。2013年6月にSNSでクラウドファンディングを呼びかけると、45日間のうちに3596人が出資しています。事实[1]

Chiaki

3596人。……完成するかどうか分からないものに、祈るみたいにお金を出した人たちだね。チケットが外れても、作品が無事に生まれるなら、それでいい。その気持ちは、私も知ってる。喜好

Rei

12年。設計書を12年持ち続けるの、仕事でもなかなかない。解读

Rei

観る前に一つだけ。チュンとチウの名前を、春と秋で覚えておいて。二人が同じ画面にいるとき、季節が二つ並んでるように見えるから。喜好

Chiaki

覚えた。帰りの新幹線で観る。泣いたら、名前のせいにする。喜好

『紅き大魚の伝説』のチュン(椿)とチウ(湫)は、『荘子』の同じ一文の「春」と「秋」から名づけられた。並ばない季節の二人の名前。

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讲述者 Rei 沉默寡言却一谈关系就停不下来的工程师 阅读更多 Rei 的文章 →

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