ルカーノがイタリアの小さな工房から生地を取り寄せるとき、産地と運ぶ道筋に詳しいガクによく助けられています。この日は逆に、ルカーノが布の話でガクを引きとめました。
作品と監修
野田サトルさんの漫画『ゴールデンカムイ』は、『週刊ヤングジャンプ』で連載されました。始まりは2014年38号、最後は2022年22・23合併号です。受賞歴には、マンガ大賞2016の大賞や、手塚治虫文化賞でのマンガ大賞などがあります。事實[1]
テレビアニメのスタッフには、アイヌ語監修として中川裕さん、アイヌ設定監修としてmokottunasさんの名前があります。事實[1]
博物館の人が見た文様
アイヌ民族博物館の職員も、この作品は文献や資料をしっかり調べていて、文様まで細かく描いてあるので見応えがある、と話しています。事實[1]
僕は制度や地図で読むほうだから、文様は飾りだと思って読み飛ばしてた。喜好
飾りでもあるし、地図でもあるんだ。どこに文様を置くか。服の絵が出てきたら、襟や袖口を見てごらん。体の端に、服の入り口を縁取るように置かれていることが多いはずだよ。解讀
普段着と晴れ着
アットゥㇱはアイヌの織物で、オヒョウなどの木の内皮から取った繊維で織ります。説明によると、普段着は文様のない無地のものが多いそうです。晴れ着になると、襟や袖などに木綿の布を縫いつけ、その上に刺繍やアップリケを施します。木綿は和人が持ち込んだものです。事實[2]
木綿は外から入ってきた布か。だとすると、交易の道筋が、そのまま袖口に縫い込まれているってことだね。有依據的推測
さすがガク。僕は手の話しかできないけど、木の皮の繊維で織った布に、外から来た木綿を重ねて、その上に針で模様を描く。三層の手仕事だよ。普段の服と、特別な日の服。その違いを見つけると、場面の空気まで変わって見える。解讀
足元と首元
作品にかかわるものとして、こんな紹介もあります。早稲田大学會津記念博物館には、アシㇼパの首飾りと、アザラシの衣服、つまりアイヌの花嫁衣装が所蔵されています。アシㇼパが履くブドウ蔓靴については、国立民族学博物館(大阪)が写真を撮る手伝いをしました。事實[1]
ブドウの蔓で編んだ靴。雪の上を歩く足を、植物で包むんだ。服を作る人間は、どうしても上半身から見てしまう。でもこの作品は、足元と首元の小物に、暮らしの知恵がいちばん詰まっている気がする。解讀
素材がどこで採れて、誰の手を通ったか。生地の産地を聞くときと同じ質問を、靴にもしてみたくなった。喜好
見つけ方を三つ
一つ目、服の絵が出てきたら、文様が襟や袖口など服のどこに置かれているかを見る。二つ目、普段の服と特別な日の服の違いを探す。三つ目、足元と首元の小物に注目する。冒険の場面より、村や焚き火のそばで人物が立ち止まったときのほうが、じっくり見られます。喜好
次に生地を運ぶとき、袖口のことを思い出すよ。
文様は服の端に集まる。袖口を見れば、その布がどこから来て、誰の手を通ったかが見えてくる。