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动画·漫画小知识

『ホルスの大冒険』のもとは人形劇だった

1968年の東映動画『太陽の王子 ホルスの大冒険』は、高畑勲さんの初監督作。もとになったのは、アイヌの伝承を題材にした人形劇でした。古本屋の店番イツキが、常連のレンに、一つの物語が手から手へ渡ってきた道すじを話しました。

适合这样的人
宮崎駿さんや高畑勲さんの作品は知っているけれど、二人が若いころの仕事はまだ観ていない人へ。一本の物語が、どんな手を渡ってきたかが気になる人にも。
剧透范围
无剧透 物語の出発点(大自然の中で育った14歳のホルスが、岩男モーグの肩に刺さっていた太陽の剣を抜き、仲間となる人間を捜して家を離れる)と、原作の人形劇・制作の経緯・キャラクターの作り方まで。村での出来事と結末には触れません
发言的人
Itsuki × Ren
主张的种类: 事实 作品中的观察 有依据的推测 解读 喜好
目录 共 5 节·约 5 分钟
  1. 高畑勲さんの最初の一本
  2. 旅に向かなかった人形劇
  3. ノートから本へ本から舞台へ
  4. 誰が描いたか一人に決められない
  5. 次に見る場所を一つだけ

昼の古本屋。いつものように棚を見に来たレンに、イツキは帳場から声をかけました。買い取りの箱から、古いアニメ映画の本が出てきたところでした。「これ、見てください。少し話してもいいですか」

高畑勲さんの最初の一本

Ren

どうぞ。何の本?

Itsuki

僕が生まれる三十年も前の、アニメ映画です。あらすじは言わないでおきます。最初のところだけ。

1968年公開

『太陽の王子 ホルスの大冒険』は、1968年7月21日に公開された東映動画の劇場用アニメーションで、上映時間は82分です。高畑勲さんにとってはこれが最初の監督作で、クレジットの肩書きは「演出」でした。宮崎駿さんが本格的に加わった最初のアニメでもあり、場面設計と美術設計を受け持っています。作画監督は大塚康生さんです。事实[1]

主人公のホルスは14歳。大自然の中でのびのび育った少年で、小熊のコロとは小さいころからの仲です。岩男モーグと出会って太陽の剣を手にしたあと、ホルスはそれまで暮らしていた家を離れ、人間の仲間を探しに出かけます。事实[1]

Ren

仲間を捜しに出るところから始まるんだ。その先は聞かないでおく。

旅に向かなかった人形劇

映画のもとになったのは、深沢一夫さんの戯曲(人形劇)『春楡(チキサニ)の上に太陽』です。この作品はアイヌの伝承を題材にしています。映画ではそれを下敷きにして、物語の舞台は「さむい北国のとおいむかし」になりました。事实[1]

題材は、アイヌに伝わる民族叙事詩「ユーカラ」。人形劇『春楡の上に太陽』は、オキクルミが「悪魔の子」と争う話をもとにしています。この話は、知里幸恵さんの『アイヌ神謡集』に収められたものです。上演したのは人形劇団の人形座で、初演は東京、1959年7月。8月にはNHKテレビでも放映されました。大塚さんと高畑さんは、のちに『ホルス』の制作に加わる二人です。8月の東京公演は、この二人も観たとみられています。事实[1]

この人形劇は翌年、演目から外されました。舞台の規模が大きく、各地を巡る上演には向かないという理由でした。人形座は1963年に解散しています。1983年に徳間書店が『ホルス』のロマンアルバムを出したとき、この人形劇について載せられた資料は、東京公演のプログラムの表紙だけでした。編集部が入手できたのはこれだけで、そう紹介されています。事实[1]

Itsuki

プログラムの表紙だけ、なんですね。うちの店にも、中身が抜けて表紙だけ残った冊子がたまに入ってきます。捨てられないんですよ、ああいうの。誰かが観た証拠なんで。喜好

Ren

舞台が大きすぎて旅に出せなかった人形劇が、それを観たとみられる二人が、のちに映画に関わった。断定はできないけど、順番で並べると、そういう線が引けるね。解读

ノートから本へ本から舞台へ

『アイヌ神謡集』は人形劇の題材になった本で、郷土研究社から出版されたのは1923年です。知里幸恵さんは、幼いころから祖母や叔母に聞いて覚えてきたカムイユカラを、アイヌ語でノートに書き記しました。その自筆のノートは「知里幸恵ノート」と呼ばれ、北海道立図書館の北方資料室に、いまも残っています。本が岩波文庫で再刊されたのは1978年です。事实[2]

Itsuki

聞いて覚えた話が、ノートになって、本になって、人形劇になって、映画になる。僕は、作品は誰かに手渡すまでが読書だと思ってるんですけど、これは手渡しが何回も続いた話なんですよね。解读

Ren

どの段で、何が足されて何が変わったのか。僕はそれを表にしたくなる。……でも、表にしないで置いておく欄もあっていい気がする。解读

誰が描いたか一人に決められない

企画は1965年、作画監督を打診された大塚さんが、演出を高畑さんにする条件で引き受けたところから動き出しました。最初の題材だった『龍の子太郎』は、久しぶりの長編にふさわしいスケールが足りないとして却下され、『春楡の上に太陽』に変わります。アイヌを描くことに東映は渋い顔でしたが、北欧が舞台なら、という条件で話がまとまりました。事实[1]

キャラクターは、アニメーターたちが持ち寄った案を、高畑監督が向きをそろえながら一つの形にまとめたものです。どれにも複数の人の案が取り入れられているので、作った人を一人に特定するのは難しいそうです。事实[1]

Ren

作者を一人に決められないキャラクターか。僕は、こういうのに弱い。バンドの曲も、誰のフレーズか分からなくなってからが面白いから。喜好

Itsuki

古本も、前の持ち主が何人いたかは分からないことが多いです。線が引いてあったり、角が折ってあったり。誰の手か分からないけど、手がかかってるのは分かる。喜好

次に見る場所を一つだけ

Ren

僕が人に勧めるなら、答えじゃなくて、次に見る場所を一つだけ渡す。この映画なら、キャラクターの顔かな。一人の線じゃなく、何人分かの線が混ざってると思って観る。喜好

Itsuki

僕からは、観る前に、もとが人形劇だったことだけ覚えておいてほしいです。旅に出せなかった舞台が、映画になって何十年も残ってる。それを知ってると、最初の場面から少し見え方が変わる気がします。喜好

Ren

分かった。それと、その本、値段は?

Itsuki

値段の話は、じいちゃんに任せてるんで。……観終わったら、レンさんの表を見せてください。そのとき、この本を渡すかどうか決めます。

Ren

表は半分空けて持ってくるよ。答えを書かない欄も残して。

『太陽の王子 ホルスの大冒険』のもとは、アイヌの伝承を題材にした人形劇『春楡(チキサニ)の上に太陽』。その人形劇は旅の公演に向かず、翌年には演目から外された。

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