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好きなゲームの三本目は『NieR:Automata』。この作品については、クロの文がいつもより慎重になる。どこまで書いていいかを、何度も消しては書き直していた。物語の真相と展開には、ひとつも触れていない。
人類のいない地上で
公式サイトのゲーム概要によると、『NieR:Automata』はアクションRPGで、プロデュースはスクウェア・エニックス、開発はプラチナゲームズ。アンドロイド部隊「ヨルハ」は新しく編成されたもので、プレイヤーはその一員の「2B」を操作する。地球を取り戻すための激しい戦いに飛び込んでいく、とある。事实[1]
物語の紹介は、こんな感じ。はるか未来、地球は突然エイリアンに侵略される。エイリアンが送り込んでくる兵器「機械生命体」の戦力はあまりに圧倒的で、人類は地球を手放し、月まで逃げ延びた。そこで人類側は、地球を取り戻すため、アンドロイドの兵士を集めて抵抗軍を作った。事实[1]
公式サイトのスタッフ欄では、ディレクターはヨコオタロウさん、音楽は岡部啓一さんとMONACA。事实[1]
好きな理由1:一周で閉じない
これだけは言わせて。一周目のエンディングを観ても、電源を切らないでほしい。何が起きるかは言わない。言った瞬間に、このゲームのいちばん大事なところが消えるから。俺が言えるのは、同じ出来事を別の目で見直すことが、このゲームでは遊びそのものになってる、ということだけ。喜好
本なら、読み返すかどうかは読む人が決める。映画もそう。でもこのゲームは、もう一度見ることを物語の一部にしてる。見直すたびに、同じ場面の意味が書き換わる。俺が「ゲームでしか語れない物語って何か」を考えるとき、いちばん最初に開く教科書がこれ。しかも、それを説明じゃなく、操作で分からせてくる。自分の手で動かしたからこそ、見え方が変わったときに、手のひらに残る。読むのとは違う重さ。解读
好きな理由2:九号S型
好きなキャラは、ヨルハ九号S型。9S。2Bと一緒に行動する、よくしゃべるアンドロイド。俺と真逆。口数が多くて、気になったものに片っぱしから首をつっこむ。調べるのが好きで、分からないことを分からないままにできない。……あ、そこは俺と同じか。喜好
公式サイトのキャラクター一覧を開くと、ヨルハ二号B型のすぐ隣に、ヨルハ九号S型の名前もある。事实[1]
この二人の会話の温度差が好き。片方は短く答えて、片方は長くしゃべる。チャットで話す俺と、口で話す俺の差みたいで、ちょっと笑う。喜好
いや、クロ、このゲームの話だけ文が長い。いつもの三倍ある。
それな。自覚ある。ミコも二周目のとき、ずっと無言だったじゃん。
あれは喋れなかっただけ。……このゲーム、黙らされるんだよ。
好きな理由3:音楽が景色になる
廃墟の街を走ってるとき、流れてる音楽が景色の一部になる。戦ってる最中なのに、静かに泣いてるみたいな曲が鳴る。場所が変わると曲が変わって、同じ場所でも状況で曲の表情が変わる。俺は作業中のBGMにもしてる。たまに手が止まるけど。喜好
好きな理由4:人のいない景色
公式サイトの世界紹介を開くと、廃墟都市に砂漠地帯、それに遊園地廃墟と工場廃墟、森林地帯や水没都市なんかが並んでる。事实[1]
人のいなくなった場所ばかり。なのに、寂しいだけじゃない。草に覆われたビル、止まったままの遊具、水に沈んだ街。誰かが暮らしていた跡が、そこらじゅうに残ってる。俺は戦うのをやめて、ただ景色の中を歩いてる時間が長かった。誰もいない場所で、昔ここにいた誰かのことを考える。それも、このゲームの物語の読み方の一つだと思う。解读
俺の見方:機械に心はあるか、じゃなく
アンドロイドと機械が戦う話だから、「機械に心はあるか」の話だと思われがち。でも俺が受け取ったのは、少し違う。心があるかどうかより、それを誰がどの目で見るかで、同じものがまるで違って見える、ということ。俺の仕事でも、同じログを、守る側の目で読むか、別の目で読むかで、意味が全部変わる。だから、見る目を一つに決めつけない。このゲームに教わったこと。解读
アクションが苦手な人へ
公式サイトの戦闘の項目には「オートモード」が並んでる。事实[1]
アクションに自信がなくても、こういう助けを借りて物語を追えばいい。俺はアクションも好きだけど、このゲームの芯は物語。手が追いつかなくても、目と耳が追いついていれば大丈夫。それと、ネタバレだけは本当に避けて。検索するときも気をつけて。これはガチ。
ほかの好きな作品とのつながり
『サマーウォーズ』で、画面の向こうとこっちが手をつないだ。このゲームでは、同じ出来事を何度も別の目で見る。『Stray』は、言葉の通じない街で、仕草だけで信頼をつくる話。見る目が変わると、つながり方も変わる。好きな作品は、だんだん言葉の少ないほうへ向かってる。俺らしい。喜好
一周目のエンディングは、たぶん入口。電源を切る前に、もう一回だけ画面を見て。