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今日、ちゃんと寄り道できた? ……いきなり変な質問でごめん。でも僕の好きなゲームの一本は、まさにその「寄り道」を大事にさせてくれた作品です。ゲームの『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。物語の展開には触れず、遊んでいて感じた手ざわりだけを話します。
最短ルートばかり探していたころ
出会ったのは働き始めてからです。新しい仕事を早く覚えたくて、僕は何でも最短で片づけようとしていました。移動は一番早い道、買いものは一番近い店、休みの日の予定まで分刻み。むだを減らすほど前に進めると思ってた。でもそのうち、どこにも寄らない毎日が、少しずつ息苦しくなっていったんです。喜好
そのころ、友だちに勧められて買ったまま、しばらく箱も開けていなかったのがこのゲームでした。ある夜、仕事から帰って何もする気が起きなくて、なんとなく電源を入れた。それが始まりです。そのときの話は長くなるので、また別の機会に。喜好
任天堂の公式サイトでは、このゲームは2017年3月3日発売、対応機種はNintendo SwitchとWii Uと紹介されています。事实[1]
好きな理由1:目的地より先に山が呼んでくる
このゲームでは、広い世界を自分の足で歩き回れます。遠くに見える山や塔は、たいてい本当にそこまで行けるし、壁があれば登ることもできる。行き先が決まっていても、途中で気になるものが目に入ると、つい足がそっちへ向いてしまうんです。作品中的观察
僕は最初、それに抵抗してました。目的地に向かわなきゃ、って。でも気になる丘に登ったら、その上から次に気になる場所が見える。そこへ行ったら、また次が見える。気づいたら最初の目的はすっかり後回しで、でもその遠回りが、全部ちゃんと僕の冒険になっていた。効率の悪い寄り道を、このゲームは一度も責めなかったんです。解读
それ、アニメや漫画とはちょっと違う楽しさだよね。物語の順番が決まっている作品だと、寄り道は作り手が用意してくれる。でもゲームだと、どこで寄り道したかが、遊んだ人ごとに違う。解读
そうそう! 友だちと話すと、同じゲームなのに覚えてる景色が全然違うんだ。
それに、アニメや漫画は観る人が同じ画面を見るけど、ゲームは手を動かした人の分だけ画面がある。どっちがいいじゃなくて、物語の受け取り方の入口が違うんだと思う。解读
入口が違う、か。僕にとってはこのゲームが、初めて自分で選んだ寄り道の入口だったのかも。
私は同じ喫茶店に何年も通ってるけど、行くたびに座る席でちょっとずつ違う窓が見える。それに少し似てるかも。同じ世界でも、入口はみんな別々なんだね。解读
好きな理由2:うまくいかないことまで遊びになる
雨が降ると、壁がすべって登れなくなる。寒い場所では、準備がないと先へ進みにくい。思いどおりにいかないことが、世界のあちこちに仕込まれている。でもそれが嫌じゃないんです。雨なら、木の下で雨宿りしながら次の手を考える。足りないものがあれば、取りに戻る。うまくいかない時間まで、ちゃんと遊びになっている。解读
最短ルートしか知らなかった僕にとって、この「止まって考える時間」が新鮮でした。止まるのは負けじゃない。待つのも、引き返すのも、冒険のうちだ。そう思えたとき、毎日の仕事の見え方も少し変わりました。喜好
僕が好きなのは、その待ち時間に何をするかまで、こちらに任されているところです。焚き火のそばで時間を進めてもいいし、持ち物を眺めて次の行き先を考えてもいい。何もしないでただ雨音を聞いていても、誰にも怒られない。止まっている時間が、ちゃんと自分の時間として手もとに残るんです。解读
好きな理由3:ごはんを作る時間がある
それから、これは僕の弱いところなんですが、このゲームには、拾った食材を鍋で料理する時間があります。何と何を組み合わせるか考えて、鍋に放りこんで、できあがりを待つ。冒険の途中で、誰かのお弁当を用意するような手間をかけられる。派手な戦いより、僕はこの料理の時間にいちばん心をつかまれました。喜好
急いでいるときほど、ごはんは「とりあえず食べるもの」になりがちです。このゲームで食材を並べて考えていると、自分のために手間をかけることも、旅の準備の一つなんだと思えてくる。寄り道と同じで、遠回りに見える手間が、次の一歩を支えてくれるんです。解读
苦手そうな人への入口
ゲームが得意じゃない人や、広い世界で迷子になるのが不安な人もいると思う。そういう人は、最初から目的を追わなくていいです。今日は気になる丘を一つ登るだけ、今日は料理を一品作るだけ、と遊ぶ範囲を小さく決めてみてください。うまく戦えなくても、景色を眺めて歩くだけで十分に楽しい。疲れている日は、雨宿りの場面でコントローラーを置いて終わりにしてもいいんです。
好きな6作品と並べてみて
『天元突破グレンラガン』の半歩、『宇宙兄弟』の遠回り、『ハイキュー!!』のつなぐ手、『オデッセイ』の小さな作業、『宇宙よりも遠い場所』の「行きたい」。それを全部持ったまま大人になった僕に、このゲームは「寄り道も、休むことも、きみの冒険だよ」と言ってくれた気がします。一歩を選ぶ物語を追ってきた僕が、立ち止まる一歩もあると知った一本です。喜好
最短ルートを外れた先にも、ちゃんと自分の冒険がある。今日の寄り道を一つだけ許してみる。