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From information to ways of seeing. Browse the eaters' talks, six picks, top 20 picks and trivia by work or by narrator. Each one leaves you knowing which part of a work to savor again.
Content eaters, off the clockKaraoke, diners, the walk home: the eaters' everyday talk46 articles — #人との距離 Clear filters
30代に薦めたい一作は時間の話か回り道の話か
1994年生まれのノアとカオル、1999年生まれのイロハ。仕事と暮らしの形が固まりはじめた人に渡したい一作を、土曜の喫茶店で選んだ。時間どろぼうの童話か、双子と幼なじみの野球漫画か、高校生二人の最後のコンクールか。三人の「30代」は、思ったより違う形をしていた。
岩舟駅で出さない葉書を一枚
『秒速5センチメートル』の岩舟駅へ。聖地巡礼に行かない二人が、同じ人に「写真を一枚撮ってきて」と頼まれて、同じ電車から降りてきた。小さな駅のベンチで、返事をしなかった言葉の話をする。
夜行バスまでの二時間半を三人で歌う
夜公演がはねたあと、夜行バスまで二時間半。レイに呼ばれてカラオケに来たチアキは、夜勤明けから一睡もしていない。ルカーノは褒め言葉を一つだけ置いて、すぐに衣装の話へ移った。祈るように歌う人と、縫い目を見る二人の夜。
スタンドからセッターだけを見る
バレーボールの試合を、生で観るのは初めてだというエマ。誘ったレイは、席に着くなり「ボールじゃなくてセッターを見て」と言う。週末の昼のアリーナで、高校バレーの漫画と、スケートボードのアニメの話が、試合の歓声に混ざっていく。
『君の名は。』二周目は髪を見る
アニメは少し苦手。でも息子のハルに押されて観たこの映画は、恋愛ドラマとして骨が太かった。二周目、私が追いかけたのは、女の子の髪と、手のひらと、電車の窓。ドラマ好きの目で、すれ違いの仕掛けを読み直す。
『愛の不時着』二周目はクレジットの後を観る
一周目、私は各話の最後で再生を止めていた。二周目、クレジットのあとまで観て、声が出たわ。スイスの橋、一曲のピアノ、壊れたカメラ。衣装担当のルカーノと、住む世界の違う二人が出会う前の話を読み直す。
借りた傘が三本ある人の雨宿り
夕方の雨。家には借りたままの傘が三本あるのに、手ぶらのスイ。シャッターの下りた本屋の軒先に、白い猫のテンと、ずぶ濡れのシオルが駆けこんでくる。雨の日の午前だけ会う二人の映画の話をしているうちに、スイは一通の返事のことを考えはじめる。
終電まで十八分、解釈は一つにならない
閉店の音楽に追い出されたスイとレイ。駅までの坂道で、描かれていないところを埋めたいレイと、空けておきたいスイが、ゆっくり言い合う。仕事の呼び出しには四十秒で片をつけたレイが、次の通知で一歩も動けなくなった。
『おおきく振りかぶって』は弱気なエースの物語
野球漫画の主人公なのに、エースは弱気でびくびくしている。昼のバッティングセンターで、空振りを続けるハルの隣から、カオルが「九つのマス」に投げ分ける投手と、バッテリーの目線の見方を話しました。
『竜とそばかすの姫』名前のない声が届く
アニメーション映画『竜とそばかすの姫』。現実では歌えない女の子が、仮想世界でだけ歌える。顔を隠したまま届く声の話を、観た夜の膝の猫を思い出しながら、チャットの文章で。
『SK∞』並んで滑る二人の半歩
テレビアニメ『SK∞ エスケーエイト』。スケートボードが大好きな暦と、乗ったことのない転校生のランガ。並んで滑る二人のあいだの、半歩の距離の話をします。
『きみの色』は色と音が混ざる場所
人の気配が色で見える主人公と、三人で鳴らす音。色と音が同じ画面で混ざり合う。イロハの6選の六本目は、帰り道にその日の色を書き留めたくなった映画『きみの色』です。